幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

土鍋を長持ちさせるために行う「目止め」ってなあに?|目止めの方法も一緒にご紹介。

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鍋料理はオールシーズンいただけるメニューになってきてはいるものの

やはり、冬に食べるお鍋は格別だ。

食卓でお鍋の蓋を開けて

湯気と一緒にお出汁の香りがわーっと立ち上った時の高揚感と言ったら。

「冬はお鍋だよね」と

今年の冬もまた、そんな決まり文句を漏らしてしまうのだ。

 

しかし、その瞬間は突然訪れた。

グツグツと美味しいお出汁で具材を煮ていた時のこと、

少し焦げたようなにおいが鼻をかすめた。

お鍋の底を外側から確認してみたけれど変化なし。

「(気のせい?)」と思うも、

その焦げたにおいが強まった気がして火を止めた。

 

ある、ある、こういう経験。

私の過去の記憶ノートが脳内でパラパラと捲られる。

土鍋が自分の最期がすぐそこまで来ている事を知らせてくれているのだ。

楽しい宴の最中に土鍋が割れたのでは宴が台無しだ。

私は、土鍋の中身を少し小さめの鍋へ移し調理を続けた。

空になった土鍋を覗くと調理前にはなかったヒビがスーッと入っていた。

そろそろ寿命がきてもおかしくないくらい愛用した土鍋だったけれど、

突然の別れはやはり戸惑うものだ。

それが土鍋であろうと、人であろうと。

いつもの如く大きくそれてしまいそうな私の思考回路を土鍋に戻し、

次の土鍋はもう少し丁寧に「目止め」をしよう、と誓うのだった。

 

皆さんのお宅の土鍋は、初めて使われる前に「目止め」をされましたか?

「目止め」ってなあに?という方もいらっしゃるかもしれないので、

今回は簡単に「土鍋を長持ちさせるために行う目止め」のお話を。

 

多くの土鍋は、使い始める前に自宅で「目止め」という作業をしなければいけません。

必ずというわけではありませんが、

目止めをせずに使うよりは、

目止めをした方が良いコンディションのまま長く土鍋を使うことができます。

 

【目止めとは?】

土鍋の素材、土は粒が荒いので土鍋の表面には

目に見えない小さな穴がたくさん開いています。

人間でいうところの毛穴のようなものだと思ってください。

目止めとは、この小さな穴を塞ぐことです。

鍋料理のお出汁が穴に入り食材においが土鍋に染みついたり、

汚れが穴に詰まってカビの原因になることを防ぐ作業のことです。

 

【いつすればいいの?】

新調した土鍋の使い始めに一度だけ目止め作業をすれば後は必要ありません。

 

【目止めって、実際にどんな作業をするの?】

使い始めに一度この作業 をすれば、

次回使うときからは必要はありませんよ。

目止めの方法は複数ありますが私が実際に試して効果が感じられたものを

ご紹介させていただきます。

 

◇お粥を炊いて、30分ほどおきます。

 あとは、お粥を美味しくいただいて、

 お鍋を洗ってしっかりと乾かすだけです。

 私はこの方法を使っています。

 大きなお鍋の場合はお粥の量が多くなってしまいまう点が難点ですが、

 目止めの効果はしっかりと感じることができます。

 

◇お米のとぎ汁を20分ほど沸騰させます。

 お粥を炊いて目止めをしたいけれど、

 お鍋が大きくてお粥を食べきる自信がない場合は

 こちらの方法をお試ししてはいかがでしょう。

 私がこの方法を使うときは、

 炊いた白米を少量とっておいて、とぎ汁に混ぜて潰し、沸騰させます。

 

【目止めをするときの注意】

 両方とも火加減は弱火でじわじわと温めてください。

 火を止めたあとは、土鍋が冷えるまでそっとしておいてください。

 熱を持っているうちに洗ってしまうと、

 土鍋が割れてしまうことがあります。

 

【土鍋を洗うとき、収納するときに注意すること】

土鍋は水を吸う性質があるので洗っているときに水気を吸っています。

衛生面を考慮すると洗剤は必須ですが、

洗剤の使いすぎ、洗剤を混ぜたお水を土鍋に張ったり、はダメですよ。

どうしてかと言いますと、

土鍋が洗剤成分を吸い取ってしまい、

次回のお鍋を使用する時に、お出汁の中に洗剤がでてきてしまいます。

洗剤を使ったら素早く手際よく洗い流しましょう。

そして、しっかりと自然乾燥させてくださいね。

半乾きのまま、収納スペースに入れてしまうと、

土鍋の内部にカビを繁殖させる原因になります。

 

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まだまだお鍋が美味しい季節です。

はふはふ、ふーふー、しながら美味しいお鍋を楽しんでくださいませ。

 

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