幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

ソーセージとウィンナー、フランクフルト、ボロニアって何がどう違うの?って聞かれたら答えられますか?

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子どもというのは予期せぬタイミングで

明後日の方向から変化球のような球を

純真無垢な顔で連投してくることがある。

 

その日は気心知れた友人一家とのBBQ。

大人も子供もテンションをあげて本気で遊ぶ日である。

このメンバーで楽しむBBQは女性陣が事前準備を行い、

BBQ当日は何から何まで全て男性陣にお任せするスタイルだ。

男性陣は普段しない事を青空の下で満喫し、

女性陣は普段しなくてはいけない事から解放されて青空の下、

悠々自適に飲んで食べて過ごすのだ。

 

あれが食べたい、これが食べたい、と言い放ちながら

子どものように無防備な心で過ごしていると

子どもが本職の彼らから、とんでもない球が飛んでくるのだ。

 

「ねぇ、ウィンナーとソーセージって何がちがうの?」

「「・・・・・・」」

 

一瞬、妙な間が空く。

そして、じわじわと酔いが醒めていく。

 

「何がちがうんだろうね?何が違うんだと思う?」

 

困ったときの質問返しで時間を稼いでみたのだけれど、

純真無垢な眼差しで答えを待つ友人の子。

その子のママである友人に助けを求めるも、

頑張ってと口をパクパク動かしながらお酒片手に男性陣の焼き場へ避難してしまった。

自分の脳内の記憶を辿り答えてもいいのだろうけれど、

相手が子供となると、いい加減な事をいう訳にもいかず、

 

「一緒に調べてみようか」

 

そんな返事と共に鞄のなかからスマートフォンを取り出す。

今日は電源を切っていたのに、あっさりスイッチオン!だ。

起動するまでの間、子どもの興味は私のスマートフォンに向く。

 

「これ、あとでかしてくれる?」

「これはね、お仕事で使ってるから貸してあげられないの、ごめんね」

「おしごとのなら しょうがないね。ふー、いいよ」

 

ん?「いいよ」の使い方がおかしいぞ、

ため息の意味はなあに?と思いながら

起動したスマートフォンで調べてみた。

 

ソーセージとは、

細かく刻んだお肉にお塩や香辛料を混ぜる。

それを、動物の腸や人の手で作られたものに詰めた、お肉の保存食。

ソーセージと呼ばれるようになったのは、

ラテン語で塩漬けを意味するsalsusという言葉からきている説が有力なのだそう。

 

そして、ソーセージ、ウィンナーの違いなのだけれど、

材料の組み合わせや作る工程が多様にあるソーセージは、

産地の名前を付けられることが多いのだとか。

日本人の私たちにとっても耳慣れたウィンナーは、

オーストリアのウィーンのソーセージ。

ボロニアソーセージはイタリアのボローニャ、

フランクフルトソーセージはドイツのフランクフルト、が名前の由来。

サイズで見分けると小さい順にウィンナー→フランクフルト→ボロニアなのだそう。

 

という内容を、かみ砕いで話してみた。

「ふーん」

「ちょっと難しかったかな。ソーセージが生まれた場所の名前がついてるんだって。」

「じゃぁ、これはどこで生まれたの?」

 

テーブルの上に置いてあったものを手に取り聞いてくる。

 

「これはフランクフルトだから、ドイツだね。」

こっそりラベルを確認したら確かにドイツのものでひと安心。

日本で作られたフランクフルトだったら少々ややこしい説明になっていたな、

と思っていると次の質問が飛んできた。

 

「ドイツってどこ?車でいける?」

「おべんとうに入ってるソーセージは、どこで生まれたの?」

 

このような質問攻めに30分程捕まった。

ようやく解放された時には、ほろ酔いもすっかり飛んでしまっていた。

そんな私に友人が「おつかれさま」と飲み物を注いでくれた。

 

子どもの投げるボールをキャッチして投げ返すのもなかなか大変だ。

だけれども、今日は一緒にソーセージのことを深く知ることができたから良かった。

きっと誰に聞かれても、もう即答だ。

子どもの変化球は大人の知識も一緒に広げてくれる魔法のボールのようだ。

ただ、いつ飛んでくるのか、

どこから飛んでくるのかは、

子どものみぞ知る、で誰にも分からないのだけれども。

 画像出典:https://jp.pinterest.com/