その日は朝からワクワクしていた。
何度目かの日程調整を経て、
二か月ぶりに友人とランチをすることになっていたからだ。
その日足を運ぶお店も半年前から予約を試みていたのだけれども
タイミングが合わず、その日ようやく行くことができる運びとなった。
数日前に決めていたコーディネートは当日のお天気の影響で
あっさり却下となり、当日のお天気に合わせて総入れ替えだった。
そのようなバタバタも楽しみながら足取り軽く家を出た。
美味しいお料理を楽しみながら
色々な話をしていたのだけれども話題はランジェリーへと移った。
この彼女は昔からランジェリーに関する情報入手が上手で
華やかで素敵というだけではなく機能性や生地など総合的に見て
女性の気持ちが上がるようなものをよく教えてくれていた。
「ねぇ、まだランジェリー好き？」
友人から投げかけられた質問だ。
「うん、好き。何かイイもの見つけたの？」
「そうじゃないんだけど」
そう言って彼女は話を続けた。
生活がガラリと変わっちゃって機能性を重視していたら
いつの間にかランジェリーとはいえないような
下着でもインナーでもない、
「肌着」という言葉が合うようなものばかりを
身に着けるようになっていた、と。
彼女は更に続けた。
最近では、以前のようなランジェリーを身に着ける事が気恥ずかしくなって、
それでもいいと思っていたのだけれども、
年末に温泉へ行って脱衣場の鏡に映った自分の姿を見て、
がっかりした自分が居て、と。
私は各々自分が好きなものを身に着けるのが一番だと思うので
華やかで美しいデザインを好む人もいれば
シンプルなものを好む人もいるし、
機能や肌触りだけに拘る、というのもありだと思っている。
ただ、『肌に直接つけるインナーは、
精神面や体調などにも影響を与えている可能性があるのではないか』、
という研究があるのだけれど、これも一理ある気がしている。
きれいなデザインのものを身に着けると気分が上がるし、
背筋もピンと伸びるし、
自分自身のことにも色々と気づくことができたりもするように思う。
皆さんはどのようなインナーを選ばれていますか？
用途に合わせて変えたりもするのだと思うのですが、
ちょっぴり華やかな、
自分でもうっとりするようなものを身に着ける機会はありますか？
友人とのランジェリー話はしばらく続いた。
そして私たちは食後のお散歩と題して数件のランジェリーショップを覗いた。
ランジェリーを見て気分が華やぐのは女性の特権のようにも思う。
女性はちょっとした事でキラキラ輝きはじめると思うのです。
普段、目に見えない部分だからこそ自分のために気を配ってみる。
そのような瞬間があってもいいと思うのですが、どうでしょう？
