お茶をする場所や、その時の状況によって違いはあるのだけれど、時々、薄いセロファンが付いたケーキが出されることがありますよね。
このセロファン、皆さんはどのようにして剥がしますか?
「手で剥がしてたたむ」
これも悪いことではないのですが、フォークを使ってエレガントに剥がすお作法があるのをご存知でしょうか。
慣れてしまえば手も汚れずに済みますし、ケーキ皿の上もスッキリきれいですし、大人の色香をほんのり漂わせることができる素敵な仕草なのです。
少しかしこまったフォーマルなお席でセロファン付きのケーキが出されることは少ないとは思うのですが、仮にそのような場面に遭遇しても、このお作法を知っておけば安心です。
今回は、そのようなお話を少し、と思っております。
ご興味ありました際には、ちらりとのぞいていって下さいませ。
どのようにするのかといいますと、フォークの先でセロファンを挟みます。
慣れないうちは、少し深めに挟みましょう。
セロファンのクリームがついている側(ケーキに触れている側)を内側にして、クルクルクルッとスパゲッティを巻く要領でセロファンを巻き取ります。
クリームが巻き取ったセロファンをくっつけながら巻き込んでいくので、とても小さくまとめる事ができ、まとめたセロファンが開いてしまうこともありません。
巻き取ったセロファンは、自分からみて遠いお皿の奥へ置きます。
ケーキの下に銀紙などが敷いてあった場合は、ケーキを堪能した後に剥がしたセロファンと使用済のフォークを、軽く銀紙で挟むようにして、汚れている部分が人様に見えないようにします。
これは、和食をいただいた後に、お箸袋にお箸を戻してお箸袋の端を折って使用済のしるしを付ける、あのお作法と同じようなイメージですね。
私は最初にこのお作法を知った時、「ちょっと面白い」と思ったのです。
早速実践してみたのですが、当時の私は、自分が思い描いたような形で巻き取ることができませんでした。
それからは自宅でケーキを食べる時にゲーム感覚でクルクルしていたら、いつの間にか自分の思うような巻き取り方ができるようになり、今は、あの頃の自分を少し懐かしいと思えています。
お作法を知るまでは、あまり気にしたことが無かった「セロファンクルクル」ですが、
一度知ってしまうと、出先でお茶をする時などに自然と周りに目が向くようになりました。
観察してみると「セロファンクルクル」をしている女性の方はいらっしゃるのです。
ちょっとした事なのですが、客観的に見てみると素敵な仕草だなと感じます。
楽しそうにお喋りをしながらクルクルッと巻いている姿は、大人の余裕や色香を感じますし、若いお嬢さんがクルクルッと巻いていると上品なお嬢さんだな、と思って眺めてしまいます。
お作法視点でお話ししましたけれど、慣れてしまえば理に適った方法でお皿も手も汚れません。
ご自宅でケーキを召し上がる機会がありましたら「セロファンクルクル」にトライしてみてはいかがでしょうか。
関連記事:
画像をお借りしています。:https://jp.pinterest.com/