幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

いつの時代の人々も魅了される桜のお話。

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やはり春ですね。

この時期は街中に桜色が溢れていて、「桜」の文字もよく目にします。

日本国花ではないものの、

世界中でも桜と言えば日本を連想するようです。

私が海外で生活をしていたころ、

日本の百円硬貨を売ってくれないかと言われたことがありました。

初めて言われた時は、

どうして百円硬貨を欲しているのかさっぱり分からなかったけれど、

話を聞いてみると、

その方は日本が好きで、日本の桜の花に魅せられたのだとか。

 

外国で桜と言えば、

食用としての「実」を重視した品種改良が行われてきたけれど

日本人は観賞用としての「花」を重視した品種改良を行ってきたなんて

日本人は凄い!と熱く語られたのです。

その方と私の間に、かなりの温度差を感じつつ話を聞いていると

最後に私に言うのです。

「日本のコインには桜が刻まれているのだろう?」と

目をキラキラさせながら言うのです。

 

お恥ずかしながら当時の私は、

桜の花は好きだし、きれいだと思うけれど、

硬貨に関しては「あ、言われてみれば百円は桜だったかも」

くらいの認識しかありませんでした。

当時、同額程のお菓子をご馳走になったお礼に

百円硬貨をお渡ししたのですが、

その時の、あの方のテンションの上がり方と言ったら……。

あの頃の事を思い出すと、

私は今でも少し引いてしまうのは、ここだけのお話です。

 

それ程にまで多くの人の心を鷲掴みにする「桜」ですが、

慶事の際も桜茶としてを使うことがありますよね。

結納や結婚などの慶事の際にお煎茶などを使わないのは、

皆さんもご存知のとおり、

茶々を入れる、お茶を濁す、といった言葉に通じるとされているので、

慶事の際には華やかでおめでたい桜茶や、「慶ぶ」に通じる昆布茶が使われています。

このように、「おめでたい縁起物」という印象で定着している桜ですが、

江戸時代の始めの頃までは、

縁起が悪いものとされ避けられてい過去があることをご存知でしょうか。

桜は咲いたらすぐに散ってしまうので「散り急ぐ」ことを連想したり、させたり、

また、散ってしまった花は、すぐに色褪せてしまうことから

「心変わり」を連想したり、させたり、という理由から

今とは全く逆のものとして扱われていました。

江戸時代初期の頃の武士たちには、

桜がいっせいに散る様子が嫌われたりもしたそうですが、

戦の無い時代になったこもあり、

皆が純粋な心で桜を愛でられるようになったのだそうです。

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人だけでなく植物にも様々な歴史があるものですね。

当の桜は、いつの時代も変わらずに咲いていただけで、

いつの時代も、様々な事を良くも悪くも勝手に想像して

避けたり、あやかったりしているのは「人」の方なのですけれど。

この様なことを思い出したり、思ったりしながら

今年のお花見はどこへ行こうかしらと今から楽しみにしている今日この頃です。

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