幸せのレシピ集

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日本で誕生した柏餅、どうして柏の葉で包んであるの?葉っぱの表裏で何が分かるの?

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先日、私たちの生活に馴染んでいる、

端午の節句の時に食べる粽(ちまき)の由来についてお話しさせていただきました。

この粽(ちまき)と並んでこの時期に食べられるもののひとつに「柏餅」がありますよね。

この柏餅は、江戸時代に江戸でうまれた日本オリジナルのもの。

今回は、日本独自の柏餅について、一緒に覗いていただければと思います。

お好きなお飲みものや柏餅などをお召し上がりつつ、のんびりとお楽しみくださいませ。

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柏餅を包んでいるのは、名前にもなっているとおり柏の葉。

もとは、お皿の代わりに使っていた葉っぱ全てを「かしはぎ」と呼んでいたようなのですが、

長い年月を経て現在の柏の木に「柏」の名が残ったのだそう。

この柏の葉で包んだ餅は古くからあったようですが、

端午の節句に柏餅を用いることが定着してきたのは、江戸の武家社会からと言われています。

柏は昔から神聖な木とされており、

新芽が出ないと古い葉が落ちないので「子供が生まれるまでは親が死なない」、

すなわち「跡継ぎが途絶えない」「子孫繁栄」「家系が絶えない」に結びつき、

その縁起を担いで端午の節供の縁起の良い食べ物となりました。

また、柏手は神様を呼ぶ合図でもあるのですが、

これも、柏木は神が宿る神聖な木だと考えられてきたからだとも言われています。

※「柏手」や「手を振る」仕草は神様を呼ぶ神様への合図。ご興味ある方は過去記事をどうぞ。

 

このように縁起の良い食べ物ですが、当時は、現在のような甘い小豆餡ではなく、

塩餡もしくは味噌餡といったさっぱりしたものが主流だったそうです。

現在は甘い餡子のお味が主流なので、

柏の葉っぱの裏表を確認する方は少ないと思うのですが、

この柏の葉っぱの裏表は、ある違いを表しています。

柏の葉っぱの外側、葉脈が目立つ方が表になるように巻いているものは、

中身の餡が「小豆餡」である印。

裏表がこれと逆であれば、中身の餡が「味噌餡」の印です。

今年、柏餅を召し上がられる際には、葉っぱの表裏を確認してみてくださいませ。

 

葉っぱと言えば、桜餅に使われている桜の葉っぱは塩漬けにされているので

お好みで食べたり、食べなかったりと選ぶことができますが、

柏の葉は単純にお餅に香りを移しているだけです。

柏の葉は食べずに、葉っぱの香りだけを楽しみましょう。

また、ひな祭りの時期や端午の節句の時期にも目にする蓬餅(よもぎもち)ですが、

この蓬(よもぎ)は香りが強いところが特徴ですよね。

これは、昔から邪気は香りの強いものに弱いと言われているため、

節句の時には蓬餅(よもぎもち)を食べたり、香りの強い菖蒲湯に入ったり、

香りの強い鰯を食べたりする香りにまつわる風習が組み合わされています。

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このように、先日ご紹介させていただいた粽(ちまき)にも今回の柏餅にも、

それぞれの由来があり全国で両方の味が楽しまれています。

しかし、どちらかと言えば江戸の文化を含んで広がっていった柏餅は関東で、

日本に最初に伝わった粽(ちまき)は関西で主流のようです。

皆さんがお住まいの地域では、どちらが主流でしょうか?

今年は、このような視点も交えながら「柏餅」を味わってみてはいかがでしょうか?

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