一年ほど前だったでしょうか。
時々、気分転換で足を運んでいたネイルサロンの
新人ネイリストの方とおしゃべりをしていた時の事。
どのくらいの人がノックの回数を使い分けているのだろうか、という話になりました。
私は現在のお仕事をする前は、
そのようなお作法をきっちり要する場所に身を置いていたこともあり
ノックの回数の使い分けが染み込んでしまっているのですが、
皆さんは日常生活の中でノックの回数、使い分けられていますか？
日常生活の中でノックをする機会があまりない、
必要ないという方もいらっしゃるかと思いますので
この機会に、おさらいしておきませんか？
入室前にドアの前に立ってノックをする時、
コンッ、コンッと２回のノックをすると、
テンポも良いような気がしてしまいますが、これはトイレ専用のノックなのです。
実はこのノックには「プロトコールマナー」と呼ばれる国際標準のマナーがあります。
もともとは、国家元首同士の会談などのような公的な儀礼のことでした。
ただ、国際交流が活発になってきた昨今、
異なる文化や習慣を持っている世界中の人々が、
お互いを思い合いながらスムースなコミュニケーションが取れるように
定められた世界共通のルールがプロトコールマナーです。
その中に、今回の「ノックの回数」も世界共通のルールが正式に定められてるのです。
【プロトコールマナー・ノックの回数】
２回のノックは、トイレ専用のノック。
３回のノックは、家族や恋人、友人といった親しい間柄の人へ対してのノック。
４回以上のノックは、初めて訪れた場所や礼儀が必要な相手へ対してのノック。
とされております。
これを基準に考えると、
お仕事の場面では４回のノックがマナーということになりますが、
体感として４回は場合によってはノック過多とも感じられますよね。
このため、３回に省略することも可能とされており、
現在の日本では、この３回ノックが一般的になっているようです。
ただ、この３回が２回に省略される事は無く、
２回ノックはどのような場面においてもトイレ専用ノックです。
ノックをしなくてはいけない場面に遭遇されましたら、
トイレか否かでノックの回数を使い分けてみてくださいませ。
そして、海外の映画やドラマ、アニメーションなどを観る機会がありましたら、
登場人物たちのノックをチェックしてみてはいかがでしょうか。
４回のノック(オフィシャル)と３回のノック(プライベート)の違いで
室内の方と入室前の方との間柄を表しているシーンなどを目にすることも出来るかと思います。
作品のストーリーをセリフからだけではなく、
登場人物たちの日常のしぐさから推測する楽しみ方もありますよ。
ノック。
ちょっとした仕草ですけれど、
様々な視点から覗いてみてはいかがでしょうか。
