私は朝起きて、体中がカチカチになっていることが多い。
あまり寝返りを打たないタイプというよりは、寝返りを打つのが下手なのだ。
たまに寝返りを打つのだけれど、その時は薄っすらと意識があり、意識して寝返りを打っている状態。
眠りに付いてから目覚めるまでほとんど動かないため、寝相が良いと言われるけれど、
健康のためには睡眠中の寝返りは必要だと言われている。
そして、自分の寝姿を自分で確認する機会はないけれど、ある日の朝のように体中がカチカチになっている時は、その重要性を身をもって体感している。
皆さんはいかがでしょうか?寝返りは打てていますか?
寝相が良いのも困りものなのです。
今回は普段意識することの少ない「寝返り」を一緒に覗いてみませんか?
【「寝返り」を打つと体にどんな嬉しい効果があるのかしら?】
睡眠中に同じ体勢でいると、一定の場所だけに熱がこもってしまったり湿気を帯びてしまったりしますよね。
これが知らぬ間に体に不快感を与えていて熟睡の妨げになることがあります。
寝返りを打つことで、この熱や湿気を適度に逃がし、体を心地よい状態に保ちますので朝まで熟睡、快眠できます。
また、同じ体勢でいると一定の場所だけ血の巡りが悪くなってしまいます。
同じ場所だけに負担がかかりやすくなり、しびれや痛みなどがでたり、寝違えを起こしてしまうこともあります。
このような状態を防ぐためには時々体勢を変えて血の巡りが滞るのを防ぐ必要があり、
この役目を担ってくれているのが寝返りです。
更には、適度な寝返りは私たちの体にとって良い睡眠リズムを作ることにも繋がっています。
皆さんもご存知の通り、私たちの睡眠は脳が起きている状態のレム睡眠と
脳も体も休んでいる状態のノンレム睡眠という2パターンの睡眠を繰り返しています。
この2パターンが切り替わる時に私たちは寝返りを打つことが多いので、寝返りは、スイッチのような役割も果たしているようです。
そして、寝返り具合が原因だと思っていない方もいらっしゃるかと思いますが、朝起きて腰痛や肩こり、背中のハリを感じる方は要注意です。
同じ体勢で眠り続けていると重力を分散することが出来ず、体のある一定の場所のみに負担をかけてしまいます。
そうすると、1日過ごした中で歪めてしまった骨格、骨盤などが元に戻る機会がなくなります。
同じ体勢のまま長時間過ごしていることになりますので、首や肩、腰や背中などの筋肉に負担がかかり、
腰痛や肩こり、全身の疲れが取れないといった症状を招く原因のひとつになってしまうこともあります。
骨や筋肉に負担がかかるような歪んだ姿勢で眠ってしまいますと、当然、日中の歪みはそのままで背骨や骨盤も歪みます。
初めは日常生活に支障はないのですが、このような歪みは、ジワリジワリと自律神経を圧迫し、自律神経失調症を引き起こすこともありますし、
自律神経の乱れがその他の不調を招いてしまうこともあります。
寝返りは、一日頑張った体の骨や筋肉を正常な位置に戻して休める役割と、
慢性的な不調の原因を作らないようにする役割があります。
【上手に寝返りを打つにはどうすればいいの?】
寝る前に体の筋肉が固くなっていると寝返りを打ちにくいのでストレッチなどで体を解したり、冷えすぎないように注意しましょう。
寝るスペースを十分にとって、お布団は体を圧迫し過ぎないものを選びます。
そして、自分の体に合った硬さの敷布団、マットを選んで、自分が気持ちいいと思える環境を作ります。
寝返りが打ててないと感じられる方の場合、敷布団やマットが柔らか過ぎているか硬過ぎている可能性もあります。
【敷布団の硬さが自分に合っているのかどうか、簡単にチェックしてみませんか?】
【1】薄手のタオルか、お風呂で体を洗う時に使っているボディータオルを縦長に三つ折りにします。
【2】敷布団/マットの上に仰向けになり、敷布団/マットと腰の間にタオルを挟みます。
【3】この状態をキープしてタオルを引っ張ってみましょう。
硬さが丁度良い時はタオルを引き抜くことができます。
腰と敷布団/マットとの間にすき間があり、
簡単すぎるほどにスルッとタオルが抜ける場合はマットが硬過ぎ傾向です。
逆にタオルを引き抜くことが出来ない場合は、マットが柔らか過ぎ傾向です。
柔らかいので体が沈んでタオルを押さえつけている状態です。
結構寝たはずなのに朝起きて体がスッキリしていないのなら、
前夜、寝返りを十分打てなかった可能性もあります。
ベッドを出てリビングへ向かうまで、
洗面所で向かうまで、
体を解しながら移動するなどして凝り固まった筋肉をほぐしてあげてくださいね。
眠ってる間、スマートフォンを近くに置いておくだけで
睡眠中の様子(レム睡眠、ノンレム睡眠、いびき、その他)を記録できるアプリもあります。
レム睡眠、ノンレム睡眠の状態を見るだけでも寝返りの状態を把握できますので、
このようなもので睡眠中の自分を見てみるのもいいのはないでしょうか。
朝起きたときに体が健やかだと気分が良いだけではなく、気持ちにも余裕が生まれます。
朝ごはんだって、いつもよりちょっぴり美味しく感じられますし、小さな「嬉しい」や「ハッピー」が知らぬ間に増えて連鎖するものです。
お時間がありましたら「寝返り」という視点から自分の体の状態を覗いてみてはいかがでしょうか?
今日もしなやかボディーでまいりましょうね。