幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

ペガサスとユニコーンを同じ幻獣だと思っていませんか?

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ポストを開けて郵便物をまとめて取り出した。

玄関を開けるまでの間に握りしめている郵便物をチラリ覗き見た。

その中に、「少し早いけれど」と書き添えられた友人からの暑中見舞いハガキがあった。

毎年、夏の暑さでグッタリしている私を気にかけて、涼しげなかき氷の画像や、ヒンヤリ感漂う冷酒の画像、青い空へ向かってすーっと茎を伸ばした向日葵画像がプリントされた癒しの絵ハガキを送ってきてくれるのだ。

文面を読み終えてワクワクしながら裏返すと、深い藍色のグラデーションに星が散らばった夜空という名の幻想的なキャンバスに、純白の翼を広げた躍動感溢れる白馬が駆ける様子が描かれていた。

玄関の扉を開けて室内に入ると後ろ手で鍵を閉めながら、息を呑むほどに美しい絵ハガキにしばし目を奪われた。

ペガサスと言えば、ギリシャ神話に登場する空想上の動物で皆さんもご存じのとおり、私たちが知る馬に大きな翼が生えた姿をしています。

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ギリシャ神話の中では、英雄ペルセウスがメドゥーサという女性の怪物を倒すシーンがあるのですが、

ペガサスは、そのメドゥーサの首を斬り落としたときに飛び散った、メドゥーサの血から生まれたとも言われています。

メドゥーサという名を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思うのですが、

彼女は宝石のように輝く目を持ち、見たものを石に変える能力を持っていました。

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元はとても美しい女神だったのですが、ある出来事を経て姿を怪物に変えられてしまったのです。

メドゥーサについては、機会がありましたら……。

このような経緯で生まれたペガサスは、神話の中で星座になり雷と雷光を世界各地に運びます。

日本では「天馬」と記されカタカナでは「ペガサス」と記されていますが、「不死」の象徴とされています。

そして、中世ヨーロッパの貴族社会で使われてきた紋章を、様々な視点で整理をしたり種類分けをしたりしながら、

紋章に込められた意味や紋章の由来を調べる「紋章学(もんしょうがく)」というものがあるのですが、この紋章学上でペガサスは「教養」や「名声」の象徴とされています。

 このペガサスをイメージするときに、「ユニコーン」が脳裏を過ることがあるかもしれませんね。

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こちらも美しい馬の姿をしていますが翼は無く、おでこの中央から鋭利な角が一本生えた空想上の生物です。

ユニコーンが登場するのは主に古典文学や旧約聖書の中で、鋭利な角には解毒作用や水を浄化する力があるとされ無敵の生物として描かれています。

日本では見た目が反映された「一角獣」という名前で登場することが多い気が致します。

日本では物語の挿絵やアニメーションなどで翼と角を持った馬を目にすることがあるので、同一のものだと勘違いされることがありますが、両者は似ているのですが全くの別物です。

 

このような事を頭の片隅で思いつつ改めていただいたハガキに視線を落とした。

あまりにも素敵なハガキだったので、しばらくの間、キャビネット上に飾っておくことにした。

澄み渡る夜空の風が、心の中に優しく流れたような気がした、ある夏の日の出来事。

画像出典:https://jp.pinterest.com/