ウォーターサーバーの熱湯で淹れるハーブティーもお手軽でいいのだけれど、麦茶は沸かしたお湯で少し煮出したものが好みだ。
その煮出したてアツアツの麦茶をお気に入りのマグカップにたっぷりと注いで、ふーふーしながら飲む至福のひととき、がいつもの私のパターン。
だけれども、時々、懐かしい夏の味を再現したくて一杯分だけ、お塩を入れた氷水にグラスごと浸して冷たい麦茶を作る。
まだ小学校低学年だった頃の話だ。
同じ年のいとこと2人だけで寝台列車と新幹線を乗り継ぎ、遠方に住んでいた叔父夫婦の家を訪ねることになった。
今思えば、よく子ども二人を送り出せたものだと、その大胆な企画に驚かされる。
しかし、当時の私たちは正に親の心、子知らず。
ちょっとした開放感やワクワクする気持ちと隣り合わせの緊張感を胸に、夏の大冒険へ出発したのだ。
もう、細かいことはほとんど覚えていないのだけれども、しっかり者のいとこと2人、楽しかった気持ちだけが心の奥に残っている。
頑張った私たちを労うかのように、叔父の奥さん、当時の私たちからしたらちょっと自慢のきれいなお姉さんが1杯の飲み物を出してくれたのだ。
それが麦茶をアレンジした爽やかで優しくて、ちょっぴりおしゃれなものだった。
涼やかなグラスに注がれた琥珀色の飲み物のなかに浮かぶ氷とレモン。
そこに差し入れられたストローは可愛いデザインが施されたもので、私たちの為に準備してくれたのだろうということは、子どもの私たちにも直ぐに伝わった。
底にハチミツが溜まっているから混ぜながら飲んでみてと言われるがまま、すーっと一口、それを吸い上げた。
始めは少し不思議な、初めての味がしたのだけれど、何度か吸い上げたあと自然と「美味しい」と声に出していた。
「良かったぁ」と笑うお姉さんを、なんか良いな、そう思った。
そして滞在期間中、私たちが何度もリクエストしたことは言うまでもない。
このような記憶が夏になると脳裏を軽く過るため、記憶任せにグラス一杯分のレモン麦茶を作っている。
作り方も簡単でグラス一杯の麦茶に氷とレモン果汁とハチミツ(ガムシロでも可)、好みでスライスレモンを入れて混ぜるだけ。
私は少しハチミツ多めが好みなのだけれど、この味を言葉で表すと和風レモンティーといったところだろうか。
今は麦茶のアレンジも多種多様で、麦茶で作る麦茶ラテは、時々、カフェメニューでみかけることもあります。
麦茶には嬉しい効能がたっぷり詰まっているので、たっぷりいただきたいところですが、飽きてしまうこともあります。
今年の夏は少し気分を変えて、あなた好みのアレンジ麦茶をドリンクメニューに加えてみてはいかがでしょうか?
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