「暑さ寒さも彼岸まで」と言われているので、そろそろ秋も本格的に深まる頃合いですね。
皆さんがお住まいの地域はいかがでしょうか?
そして、春先にやってきたツバメたちが2回の子育てを終え、少しずつ暖かい南の地へと旅立つ頃でもあります。
七十二候(しちじゅうにこう)という暦の上でも9月17日から22日は「玄鳥去(つばめさる)」と呼ばれている期間です。
「玄鳥去」から今年見かけたツバメ夫婦のことを思いだした私は、出かけついでに、よく通る道沿いのお宅の軒先へ視線を向けました。
すっきりと片付いた軒先に少しだけ私の心がざわついたのです。
その軒先には、今年の春にツバメ夫婦が巣を作っていました。
その巣は、完成を目前にして全壊に近い状態までに壊されたのですがツバメ夫婦は、もう一度、その場所に巣を作り直しておりました。
ツバメは同じ場所で2回の子育てをすると言います。
あの後、どうなったのか私には確かめる術はないけれど、無事に子育てができていたら良いのだけれど、と。
春から夏にかけての子育てを終えたツバメたちは、この時期、秋の足音をいち早く察知し南の地を目指して旅立ちますが、皆で一斉に旅立つわけでも、親子一緒に旅立つわけでもないのです。
しかも、動物の世界では常なのでしょうけれど、生まれて間もない幼鳥時期からツバメはスパルタ環境に身を置くのです。
ツバメは2回子育てをするそうなのですが1番めのヒナたちは生まれて20日程で巣立ちます。
ツバメ夫婦が作った巣は2番目に生まれてくるヒナたちのための場所になりますので、1番めのヒナたちの帰る場所は、このタイミングでなくなります。
ですから、同じように巣立った幼鳥たちだけで集まり、身を隠すことができる木などで新生活を始めるのだそうです。
しかも、遊んでいたのでは数か月後にやってくる過酷な旅を乗り切れませんので、修行の日々です。
夏頃になれば2番目に生まれたヒナたちとその親鳥たちが少しずつ合流し、大勢で生活を共にするようになるのだそう。
寝床の環境にもよりますが旅立ちを控えたこの時期には、集団の団員数も数千羽、数万羽の大群になることもあるのだとか。
ツバメは他の渡り鳥と違って飛ぶことに長けているため、夜中や明け方ではなく昼間に堂々と旅立つようなのですが、これほどのツバメの大軍を目にしたこと、ありますか?
彼らは、一斉に旅立つのかと思いきや、体力や飛ぶ力などの準備ができた者からグループになって旅立つのだそう。
ツバメの世界も最後まで厳しいようで親鳥たちは子どもを置いて真っ先に旅立ちます。
子ども達は自分の成長を待ち、子どもだけで後から出発し先陣を追いかけるのだそうです。
逞しいですね、ツバメたち。
今年日本で生まれ南へ向けて旅立ったツバメたちが、どうか無事に暖かい目的地に辿り着けますように☆彡
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