突然ですが「ハンパー」という言葉をご存知でしょうか?
今月に入って3度ほど目にしたのですが、
私の想像以上に世の中に浸透しているのか、いないのか判断し兼ねましたので、
今回は「ハンパー」をお話コードにさせていただこうかと思っております。
まずは、ハンパーが何ものなのか、ご紹介します。
簡単に言いますと蓋のついたカゴバッグ、
いや、蓋のついたバスケットと言う方がいいでしょうか。
このようなバスケットのことを「ハンパー」、「ハンパーバスケット」と言います。
雑貨店のディスプレイや、パン屋さんやお菓子やさんのディスプレイにも使われていますので
正式名称を知らなくても、「あぁ、それね」と思われたのではないでしょうか。
このハンパーは、イギリス生まれ。
食材を詰める蓋がついたバスケットを指しています。
そして、このハンパーに美味しいものを詰めて
バスケットごとプレゼントする習慣のことも指す言葉です。
プレゼントスタイルのひとつ、のようなものだと思ってください。
そして、クリスマスシーズンには、このスタイルでのプレゼントのやり取りが増えるのですが、
これを「クリスマスハンパー」と呼びます。
クリスマスは日本のお正月のようなものですから、
「大切な方々と美味しいものを食べながら楽しい休暇をお過ごしくださいね」
という気持ちで贈り合います。
私もイギリスに住んでいた時にクリスマスハンパーを見よう見まねで準備し、
プレゼントしたり頂いたりしたのですが、
送り主の個性が感じられる温かい贈り方だなと感じました。
何を詰めるのかと言うと、
クリスマスハンパーは日本で言うお歳暮のような位置づけでもありますので、
ワインやシャンパン、フレッシュジュースそれに合うハムやチーズ、
キャビアやフォアグラなどの食材やデザートになるようなものまで、
贈る相手の好みを考えながらスタイリッシュに詰め込みます。
これからの時期ですとデザートはシュトレンを詰めることも多いのです。
私が手渡しで頂いたクリスマスハンパーの中には、
蓋を開けるとミニブーケが入っていたこともありました。
もちろん、いちから全て自分で選ばなくてはいけないという事はなく、
ハロウィンが終わると様々なクリスマスハンパーがお店に並び始めます。
これを選ぶのも、また楽しいものです。
今思えば、これもヨーロッパの冬の風物詩のひとつなのかもしれません。
そして、中身を美味しくいただいた後のバスケットは、
ピクニックやBBQの時に食材やグラス等を入れて使ったり、
キッチンで食材を入れて使ったり、様々なアレンジを自由に加えて好きに楽しみます。
今は蓋付きにこだわり過ぎず、箱で代用するケースも多いのですが、
蓋付きバスケットを使うスタイルが、もともとのハンパー(クリスマスハンパー)です。
日本では始めから蓋付きバスケットの部分は省かれて、
冬の美味しい贈り物のことをクリスマスハンパーと呼んでいたりもしますね。
ホテルのお料理やお菓子が素敵な箱に詰められたものに
この呼び名が付いていたりしますので、
耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
蓋付きの籠バスケットを目にされたり、
籠に詰められたギフトスタイルを目にされたときには、
ハンパーという呼び名や風習をちらり、思い出していただけましたら幸いです。
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