人気という表現を使うことに若干の違和感を感じてもいるのですが、
近年、クリスマスよりもハロウィンの方が盛り上がるようですね。
それだけクリスマスが日本にも定着したということなのかもしれません。
クリスマスを盛り上げるアイテムのひとつにクリスマスケーキがありますが、
このケーキにもお国柄が表れているように感じます。
日本のクリスマスケーキは目でも楽しめる華やかなものから、
昔ながらの温かみの感じられるものまで幅広いラインナップですが、
デコレーションケーキが主流になっていると思いませんか?
これは、当時の職人の方々がアメリカのデコレーションケーキからインスピレーションを受け、
これをベースにして作られたクリスマスケーキが定着したことが理由のひとつのようです。
以前、幸せのレシピ集内でも触れた、
ドイツのシュトレンやイギリスのクリスマスプディングのように
ドライフルーツやナッツを使った発酵スイーツがクリスマスの定番という場合もありますし、
イタリアのパネトーネや、焼き菓子で作るお菓子の家(クセンハウス)、
ジンジャークッキーなども定番です。
クリスマスシーズに登場するメインのお菓子にも歴史や伝統が表れております。
その中で、薪や切り株をイメージして作られた
フランスの伝統菓子のひとつでもあるブッシュド・ノエルは、
その可愛らしい見た目もあって日本でも人気のあるケーキのひとつではないでしょうか。
このような伝統的なものにエピソードは付き物で諸説ありますが、
ブッシュド・ノエルは、キリストの生誕祭が関わっております。
昔は、キリストの生誕をお祝いする意味で夜通し暖炉に薪をくべていたのだそです。
薪を燃やし続けるという修行的なイメージのものではなく、
暖炉を囲んで家族で食事をしたり、お喋りをしたり、歌を歌ったり、
楽しくお祝いするというとても温かいお祭りでした。
楽しく過ごすことが出来るという事は幸せなことですので、
そのような状況がブッシュド・ノエルというケーキの姿で受け継がれているようです。
そして、この夜通し暖炉にくべた薪の灰には、
厄除けや幸せを運んできてくれる力があると言われていたようです。
祈りや願いの方法は様々ですが、
人が真に求めているものには国境も時代も関係なく、とてもシンプルなもですね。
年末の様々なことや自分以外の何かに大忙しになるシチュエーションも増えますが、
些細な事でも構わないと思います。
スケジュールの中にほんの少し、
自分の為にしたいことを入れてみてはいかがでしょうか。
今年のクリスマスケーキも見ているだけで気分が上がるものがたくさん登場しています。
ふっと肩の力を抜いて自分がワクワクするクリスマスケーキを
選んでみるのも楽しいものではないでしょうか。
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