ひと息つきたくて、真夜中の静まり返ったキッチンに立った。
大きな音を立ててしまわぬように少しだけ注意してミルクパンを取り出す。
牛乳を注いで火にかけ、冷たくなっている手の甲を交互にさすりながらミルクパンの中を見つめた。
時折、ふと飲みたくなるのです。
ひと口、またひと口と口にする度に冷えた体や元気をなくしかけている心に、
優しい甘さと温かさがじんわりと広がります。
つい早く口にしたくて火を強めて短時間で温めてしまいたくなるけれど、
弱火でゆっくりと丁寧に温めたホットミルクは甘さが増してクセになるのです。
電子レンジで温めるときにも焦らずに、
途中で何度かカップ内を掻き混ぜて温度ムラが出来ないようにし、
沸騰する前に温めを止めると甘さが引き立ちます。
牛乳は温めると牛乳特有の加熱による香りが出てきます。
ある程度の香りはコクを感じさせますが、
ホットミルクが苦手だという方は、この加熱による香りを苦手としていることも多いので、
高温で加熱しすぎないように注意してみると感じ方が変わることがあります。
丁寧に温めたホットミルクは、そのままでも美味しいけれど
私は、その時の気分でアレンジして楽しみます。
ココアを作ってみたり、
お抹茶やハチミツを加えてみたり、
マシュマロを浮かせてスイーツ風のアレンジを楽しんだり、
バニラエッセンスやシナモンで香りをプラスするのもいいですね。
体にちょっぴり良いことをしたい気分の時は、
きな粉やすり胡麻、生姜など、好みのものを加えてハチミツやオリゴ糖で甘さをプラス。
さっぱりとした後味を楽しみたい時には少し濃い目に淹れたほうじ茶で割るのもおすすめです。
ホットミルクなんてお子様の飲み物じゃない、
と思ってしまう方は大人仕様にブランデーをプラスしてみてはいかがですか?
味わい深い大人のホットミルクを楽しむことができますよ。
体が冷えてしまっていると五感が思うように働きません。
寝付きが悪くなったり、自律神経が乱れてしまったり、
ストレスを思うように発散できなくなってしまったりと、
知らぬ間に余計な負担を体にかけてしまいます。
そうすると、ハッピーだって感じにくくなってしまいます。
寒い日やちょっと疲れてるなと感じる時、何だか元気が出ないと感じる時には、
ホットミルクに自分好みのアレンジを加えて美味しくリラックスしてみませんか?
ささやかなことが明日の笑顔に繋がるということ、
結構あるものだと思うのですが、いかがでしょうか?
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