「鏡開き」や「どんど焼き」という行事が終わると、さすがにお正月の名残も辺りから姿を消しますね。
時季を知らせてくれる言葉に「小正月(こしょうがつ)」というものがあります。
この小正月(こしょうがつ)の日や期間はいくつかのパターンが存在しますが、
本日1月15日を「小正月(こしょうがつ)」と呼ぶことが多いのです。
小正月があるのだから大正月もあるの?と思われた方、ご名答でございます。
大正月は元日を表す言葉です。
先日、今年初めての満月をお迎えしましたが、
旧暦を使って暮らしていた先人たちは新年最初の満月の日にお正月を祝っておりました。
この名残もあり、本来は15日までを松の内としておりました。
松の内というのは、お正月飾りの一種である松飾り、門松ですね。
これを飾っておく期間のことを言います。
今では注連縄などもここに含められていますので、お正月飾りを飾っておく期間という認識ですね。
門松は歳神様に道に迷わずに家へ来ていただくための目印とされていますが、
「どんど焼き」をして歳神様をお見送りする日が15日と考えると、
松の内とどんど焼きとの関係性も、すんなりと繋がるのではないでしょうか。
これが本来の形、流れなのですが、時代背景の影響があり松の内の期間は地域によって異なります。
一般的には7日までとされておりますが、10日まで、15日まで、という地域もあるかと思います。
皆さんがお住まいの地域では松の内は何日まででしょうか。
松の内の期間が15日ではなく7日、10日という地域では、そうなるだけの出来事が起きたという印です。
この辺りにも興味深いお話があるのですが、これはまた機会がありましたら……。
さて、小正月には小豆粥を食べる習わしがあります。
お米と赤い小豆を炊いたもので作ったお粥は、贅沢で縁起の良い食べ物だったようですね。
私は毎年小正月や小豆粥のお話に触れる機会があるのですが、
七草粥よりも何となくハードルが高いように感じておりまして、
15日に自ら小豆粥を作って食べる、という習わしを実践したことがありません。
一度くらいは日本にある習わしを自ら体験してみようかと、来年こそはと、
今年も思いつつ、このようなお話をさせていただいております。
そして、本日のタイトルにも関係しているのですが、
この小正月(こしょうがつ)には「女正月(おんなしょうがつ)」という別名があるのです。
世間一般的にはお正月というのは歳神様をお迎えし、皆でのんびりゆったり過ごすものと思われておりますが、
女性の皆さんの本音はいかがでしょうか。
のんびりしているように見えるけれど、気疲れをするシチュエーションもあります。
お正月だからと言ってのんびりしまくってしまったのでは、お正月明けに大変な思いをするのは自分。
そう思うと、細々と動いてしまったりもするものですよね。
小正月、別名「女正月」の名は、
お正月期間も何かと頑張っていた女性たちが、ようやくホッとひと息つけるころでもあるため、
このような名が付いております。
自分の中に小さな余裕が生まれると、その余裕が優しさや思いやりとなって周りの人の笑顔にも繋がります。
2017年は始まったばかり。
小正月、女正月の本日は、年末年始の疲れをしっかりと取ってみてはいかがでしょうか。
あなた自身が喜ぶことをひとつ、自分自身にしてあげてみてくださいませ。
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