バレンタインデーの在り方も、楽しみ方も多種多様になってきましたね。
昨年もちらりと触れたのですが、
チョコレートのオリンピックかしら?と言っても過言ではないくらい
この時季、世界中のショコラティエやパティシエが
自慢のチョコレート(ショコラ)を携えて日本に集結します。
一瞬、自国のバレンタインを疎かにしてもいいのかしら?と心配してしまいそうになりますが、
バレンタインデーにチョコレートを贈る日本独自の風習の盛り上がり方は
ショコラティエやパティシエの方々にとっても様々な視点で魅力的なのでしょう。
私はチョコレート大好きという訳ではありません。
だけれども“職人のこだわり”“プロのストイックさ”というものに滅法弱いため、
毎年この時季になると早々と彼らの作品を入手し、
ひと月ほどかけて今年の味や技を堪能するのが我が家の恒例行事です。
お菓子を作られる方は体感されているかと思いますが、
チョコレートは非常に繊細なので温度や品質管理に細心の注意を払わなくては、
すぐに味に影響がでてしまいます。
アイデアだけ、知識だけがあっても美味しいひと粒は生まれません。
そして、自分の味を最大限に引き出すために、
最新技術を搭載したマシーンを使用しているショコラティエもいれば、
全てのチョコレートをひと粒、ひと粒手作りしているショコラティエもいます。
近頃の私の楽しみと言えば、
ひと粒を半分にナイフでカットした時に表れる美しい断面を覗き込むこと。
職人作業の細やかさや技がそこにあるようで
ひと粒の“美味しい”の奥に広がる世界をひっそりと楽しむ大人のショコラタイムです。
子どもの頃はどちらかと言えば苦手な食べ物だったというのに不思議なものです。
新しい世界や新しい楽しみ方を知ったり楽しむには、
小さなキッカケさえあれば十分なのでしょうね。
そう言えば、様々な国の文化を受け入れる日本では
チョコレートと呼んだり、ショコラと呼んだりしますが皆さんはどちらで呼びますか?
体感としては、日本ではチョコレートの方が主流でしょうか。
チョコレートとショコラはどちらも同じものを指しており、
チョコレートは英語、ショコラはフランス語です。
どちらを使っても間違いではありませんが、
チョコレートの本場だと言われているフランスやベルギーのショコラティエのものは、
「ショコラ」と記載されていることが多いような印象があります。
贈ったり贈られたり、
ビターな夜だったり、スイートな夜だったり、
いつもと変わらぬ夜もあったりと、
今宵も人の数だけの夜がありますが、
お嫌いでなければ、チョコレートの奥に広がる世界の覗いてみてはいかがでしょうか。
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