外はまだ少し冷たさが残ってはいるものの、
明るい色味のお洋服に袖を通すと気分がぐっと春に傾きます。
数日前から今シーズンお世話になったお気に入りを着納めしつつ、
本格的に衣替えをはじめました。
普段、コート類はクリーニングに出しているのですが、
ダウンコートだけは長年ホームクリーニング。
このような事を言うと、ダウンって自分で洗えるの?と驚かれるのだけれど、
コツさえつかめばニットをホームクリーニングするのと大差はないのです。
今回はお洋服のお手入れ時期でもありますので、
そのようなお話をすこし、と思っております。
ホームクリーニングの手順はニットを手洗いする時と変わらず、
「お洗濯表示の確認→洗い→脱水→柔軟仕上げ→乾かす」という流れです。
手順
【1】洗う前にお洗濯表示を見て洗えるものかどうか確認します。洗えることを確認したら付属品を全て取り外します。
【2】袖口や首回りを改めて確認してみると汚れや皮脂、女性であればファンデーションなど気付かぬうちに付けてしまっていたりしますので、まずは、ここを部分洗いします。お湯におしゃれ着洗い洗剤を薄めに溶いたものを薄手のタオルに含ませて汚れている部分に洗剤液を染み込ませるように乗せていきます。汚れがひどい場合はタオルに汚れを移すようなイメージで叩くようにして馴染ませます。その後、ぬるま湯を染み込ませたタオルで洗剤液を吸い取ります。※汚れをしっかりと落としたい場合は食器洗い洗剤液を薄めに溶いたものを使用すると頑固な皮脂、メイクの皮脂などもスッキリと落とせます。
【3】大きな桶か洗面ボウル、洗濯槽などにお水に近いぬるま湯を張り、おしゃれ着用の洗剤をしっかりと溶かします。ダウンに、ゆっくりとぬるま湯を染み渡らせるように押し洗いをします。先に部分洗いをしたところは、最初の洗剤液を押し出すようにぬるま湯を染み込ませます。
【4】ネットに入れて15秒~20秒ほど洗濯機のおしゃれ着用の脱水をかけます。この間、洗面ボウル等にお水に近いぬるま湯をたっぷりはります。
【5】脱水が終わったら新しいぬるま湯に付けて、おしゃれぎ洗剤液を取り除くようなイメージで押し洗いをします。ぬるま湯を変えてもう一度押し洗いをして、洗濯機で脱水します。この時の脱水も【4】と同じ状態でおこないます。
【6】この後は、もう一度、ぬるま湯をはり柔軟剤を溶かしいれ2~3分ほどつけ置きし、【4】と同じように脱水します。
【7】脱水が終わったら、しっかりと肩の部分に丸みがあるようなハンガーにかけて4日ほど陰干しをします。注意する点は、この状態で干しっぱなしにしないこと。干しっぱなしは型崩れを起こしてペタンコダウンになってしまいます。まずは、半乾きの状態の時に生地の中で固まっているダウンをほぐします。乾かす過程で、時々羽毛をほぐすと、羽毛が空気を含んでふっくらとしたダウンに戻ります。更に、4日も乾かすの?と思われるかもしれないのですが、乾かしきってください。羽毛の表面は乾いていても芯が乾くまで時間がかかります。ここに水分が残っているとカビ、臭いの原因になりますので、しっかりと乾かしつつ、羽毛を揉み解して空気を含ませることもお忘れなく。
一度、丁寧に水洗いをしてみると、
それまで感じていなかったホコリやニオイが付いていたことに気付かれるのではないでしょうか。
サッパリと洗えているダウンは思っている以上に気持ちの良い仕上がりです。
自分で洗える自信がない方は無理をせずにプロの手をかりましょう。
その際、水洗いでのクリーニングをお願いできる場合もありますので、
さっぱりと洗ってしまいたいと言う方はお店の方に確認してみてくださいませ。
※おしゃれ着用洗剤は使い慣れたものをご使用ください。私は長年エマール愛用しています。別にエマールとの関係は一切ないのですが、今のところ、どのような素材をセルフクリーニングしても目立った弱点が見当たらずおしゃれ着用洗剤としてのバランスがいいのです。もちろん、使い比べてみて他にも魅力的なものはあると感じますが、乗り換えるまでには至っておりません。あくまでも私個人としては、です。
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