私たちは身近な飲み物、食べ物などからカフェインを摂取していますが、カフェイン摂取によるメリットとデメリット、カフェインの適量についてどれくらい把握されていますでしょうか。
今回は身近な成分、カフェインに関するお話を少し、と思っております。
身近な成分だからこそ、この辺りで一度、カフェインについて脳内整理をしてみませんか。
|カフェインのメリット、デメリットは何かしら?
カフェインには、心臓の働きを強くする強心作用、中枢神経興奮作用、利尿作用などがあり、適量のカフェインを摂取することは、眠気覚ましになったり、日々の作業の効率を高めたり、疲れを取ってくれたりと、何かと頼りになります。
しかし、適量を超えたカフェインは、人を不安にさせたり、不眠を招いたり、心拍数を増加させたり、j自立神経を乱れさせたり、不整脈を引き起こしたり、時には幻覚などの症状を起こすこともあると言われています。
|カフェインはどのような飲み物、食べ物に入っているのかしら?
カフェインと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、コーヒーや紅茶、緑茶といった飲み物だと思うのですが、そのもとになっている、コーヒー豆やカカオ豆、茶葉と言った自然食品の中に含まれています。
しかし、私たちはこれら飲み物以外からもカフェインを摂取しています。どのようなものにどれくらいの量のカフェインが含まれているのかといいますと、
コーヒー(200ml)…約100mg
紅茶(200ml)…約60mg
緑茶(200ml)…約60mg
コーラ飲料(350ml)…約40mg
ミルクチョコレート(100g)…約40mg
高カカオチョコレート(100g)…約120mg
栄養ドリンク/エナジードリンク(1本)…約20~170mg
市販の風邪薬/頭痛薬(1回)…約70~240mg
ざっくりとした目安ではあるかと思いますが、このような飲み物や食べ物、お薬などに、このくらいの量が含まれているようです。
|『カフェインの適量は人によって違う』というのは、どういうことかしら?
例えば、同じ量のコーヒーを飲んだけれど片方の人は寝つきが悪くなり、片方の人は全く影響を受けずに熟睡できていた。
というようなことを体験されたり、見聞きしたことはありませんか?
これは、人によってカフェインの適量が異なるために起こっていると言われております。
|自分や家族のカフェインの適量はどうすれば分かるのかしら?
アメリカ食品医薬品局というところが発表しているカフェインの適量は、成人1日辺り400mgまでですが、国内では300mgまでと発表している機関もあります。
とはいえ、成人と言っても性別や体格による個人差があります。
この辺りを考慮した目安は、欧州食品安全機関というところが、このように発表しています。
◆健康な成人が1回に摂取するカフェインの適量は、体重1kgあたり3mg。
◆そして、健康な成人が1日に摂取するカフェインの適量は、体重1kgあたり5.7mg。
例えば、体重40kgの方の場合ですと1回の適量は120mgで1日の適量は228mgです。
お時間がありましたらご自分の適量を確認してみてくださいませ。
※妊娠中の方や授乳中の方、小さなお子さんや未成年、何か疾患をお持ちの方に関しては慎重に判断する必要があるため、この通りとは限りません。
|自分の適量が分かったら、このようにチェックしてみましょう。
例えば、体重が40kgの方がコーヒーと高カカオチョコレートでティータイムを過ごしたとしましょう。
コーヒー(200ml)…約100mgと、量が多すぎますが、仮に、高カカオチョコレート(100g)…約120mgを口にしたとしますと220mgですので、1回の適量の倍でほぼ1日の適量を満たしてしまいます。
そして、いらっしゃらないとは思うのですが、仮に、エナジードリンク約20~170mgと風邪薬約70~240mgを時間を空けずに飲んだなら……。
誰でも簡単に適量を超えてしまうことが想像できるかと思います。
もちろん、私たちの体は意外と強くできていますので、多少のオーバーは問題ないかと思いますし、調整しながら過ごすことも可能です。
しかし、このような生活が日常化していたとしたら。
体には少しずつダメージが積み重なっていきます。
もし、何をやってみても寝付きが良くならないという方は、このような角度からご自分の習慣をセルフチェックしてみるのも一つの手ではないでしょうか。
カフェインは悪者ではありませんので、上手に程よい距離感でお付き合いしてみて下さいませ。
日々を健やかに楽しむためのキッカケになれば幸いです。
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