立夏を過ぎると、さすがに夏めいてくるものですね。
わたくしはライフスタイルが不規則なので、自分だけの時間軸で過ごしていると、うっかり季節を感じそびれてしまうことも。
それは、とてももったいない、と感じているものですから、季節を感じられる言葉や歳時記などにきっかけをもらって、その年の、その時々ならではの時間を自分なりに楽しんでおります。
ただ、全て完璧に頭に入れられるわけもなく……、専ら手帳頼りでございます。
もちろん選ぶのは休日や祝祭日だけでなく、出来るだけ多くの情報が記載されているもの。
その情報の中には月の満ち欠けや、大安、仏滅などを知るための六曜、二十四節気や雑節もあります。
こちらでは、二十四節気のお話も過去にさせていただいたことがありますので詳細は省略致しますが、ざっくりと簡単に説明しますと、日本には旧暦というものがあります。
旧暦は、月の満ち欠けを1ヶ月として見ていくのですが、月を基準にしてしまいますと季節にズレが生じてしまいます。
ズレが生じる暦を使っていますと、田植えの時期、種まきの時期などに支障がでてきて
死活問題に直結することから、中国から伝わった二十四節気に、雑節というものを組み込んで1年を区分けするようになりました。
春分や夏至、秋分、冬至などが二十四節気です。
ちょうど本日、2017年5月21日~6月4日は小満(しょうまん)と呼ばれる期間に入ります。
手帳やカレンダーで目にされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
せっかくのタイミングですので、小満(しょうまん)の扉の奥を少し覗いてみませんか?
小満(しょうまん)には、草木や鳥、花や虫、動物、そして人も夏めいて来た太陽の光を浴びることで生命、いのちが満ちていく時期という意味があります。
辺りを見回してみると色とりどりの花が咲き始めていますし、虫や鳥も活発に動き回り、飛び回っていますよね。
農作物も実をつけ始めたり、芽吹いたり、人も活動的になってることに気付くのではないでしょうか。
日本には美しい四季がありますので特段意識をせずとも季節を大切にしているところがありますが、
先人たちは四季を更に細かく丁寧に味わっていた証拠が、今でも残っている「立夏(りっか)」や「小満(しょうまん)」などの言葉たちなのかもしれません。
時々、旧暦に残された言葉の意味を覗いてみると、その時々の陽射しや、風、草木の香りから、より季節の変化を感じとることができるような気がいたします。
そして、それらは、様々な世界へ連れて行ってくれる扉のようなものでもあります。
たまには、こうして季節の節目を感じられる言葉に触れてみるのも乙なものではないでしょうか。
画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/