以前、友人から市販薬の説明書の画像が送られてきたことがあった。
「見て!お薬の副作用の欄に「悪夢」って書いてあるの」というメッセージと共に。
ご丁寧に、「悪夢」と記載されている部分は黄色いマーカーライン付きだった。
お薬の副作用と言えば、倦怠感や吐き気、めまいや眠気、痒み、といったものが思い浮かぶのだけれども、
そのような症状の中に、「悪夢」が記載されているの?と、私は少し驚いた。
もしや何かの冗談なのでは?という可能性が頭を過り、そう尋ね返してみたのだけれど、正真正銘、市販薬の使用上の注意書きに「悪夢」と記されていた。
友人はアレルギー性鼻炎の症状に悩まされることがあり、時々、その市販薬を服用しているのだそう。
私は、その副作用で悪夢を見たの?見るの?と尋ねてみた。
幸い、友人は悪夢の副作用に悩まされてはおらず、私は胸を撫で下ろした。
友人も私と同様に、副作用に「悪夢」というものがあるのだということに驚きを隠せずにいるのだなと思っていると、
「悪夢を見たらどうしよう、どうして悪夢を見るの?専門家の人に聞いてみてよ、コンシェルジュ。」と茶目っ気たっぷりにアピールする友人。
友人に言われたからという訳ではなく、私自身も少々気になったため、数人の専門家に尋ねてみることにした。
すると、詳しいことは分からず、推測の域を出ないけれど、それほど心配するような症状ではないという前置きのもと、このようなお話を聞くことができた。
お酒を飲んだり、夜更かしが続いたり、体調が悪かったり、というような状況下では
その人のレム睡眠とノンレム睡眠からなる睡眠パターンが崩れてしまい、悪夢を見ることがあるけれど、それと似ているのではないかと。
アレルギー性の鼻炎で体調が辛い状態でお薬を服用すると、鼻炎の辛さとお薬の作用が重なり、体が、その人の通常パターンとは異なる状態に置かれ、睡眠の質が変わります。
これが原因となり、悪夢を見る可能性があるのかもしれない、というお話だった。
もちろん、推測の域は出ないのだけれども。
過剰に気にするような事ではなかったけれど、市販薬の副作用に「悪夢」と書かれていることは、それほど珍しいことでもないのだとか。
そう言われて、ふと思ったのだ。
何に効くかということを購入時に確認したあとは、1回に飲む量や1日に飲む回数を確認するだけで、副作用の記載までしっかり読むことは少ないかもしれないと。
それが、子どもの頃から見慣れている常備薬のようなものであれば尚更だ。
きっと、日本という国が、安全なものを安全な状態や状況で手に入れることができる
ありがたい環境だということなのだろう。
それにしても、副作用に「悪夢」という表現。
この、腑に落ちきらない妙な気持ちは何なのだろうか。
そのようなことを思いながら友人から送られてきていた画像を眺めた。
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