サンタクロースと聞いてイメージする姿形は人それぞれなのだろうか。
ここで言うサンタクロースは、真っ赤な衣装を身にまとった一般的なサンタクロースのこと。
少し前のことだ。
縁あって、我が家に親指の長さほどの背丈のサンタクロースがやってきた。
正確には、クリスマスチャリティーオーナメントのサンタクロースだ。
あ、可愛い。と思うと同時に、3、4年ほど前にフラワーショップで一目惚れして購入した
同じ背丈のスノーマンの隣に並べよう、そう思った。
早速、透明の袋から取り出し、既にダイニングテーブルの隅にちょこんと佇むスノーマンの横に置いた。
長年連れ添っているかのように見えたのは、つぶらな目と真っ赤な丸い鼻が似ていたからだろうか。
ただ、何かがおかしいのだ。
何となく漂う妙な違和感をすぐに突き止めることができないまま、夕飯の支度を始めた。
野菜を切りながら、調味料で味付けをしながら、フライパンを返しながら思うのは新入りサンタのことばかり。
やっぱりおかしい、何かがおかしい、一体何!???
この時期リビングに鎮座するベルベットで作られた衣装をまとった
昔ながらのサンタクロースのオルゴールが目に留まった。
あ・・・・・・、帽子。
そう、新入りサンタは、あの赤い三角帽子を被っていないのだ。
そんなことってあるのだろうか、もしかして帽子は手に持っているの?お尻のポケットに入ってるパターンかしら?肩掛けしているバッグの中なの?
私は料理そっちのけで新入りサンタを摘まみ上げ、
新入りサンタをひっくり返し、返し覗き込むも帽子は見当たらなかった。
もちろん、世の中には帽子を被っていないサンタクロースもいる。
あれはあれでサンタクロースのオフショットのようにも見え、微笑ましいのだけれども、
そのようなサンタにはふさふさの髪の毛があると思う・・・・・・のは、私の勝手な偏見だろうか。
このサンタ、よく見れば頭はつるっつるで細長い。
赤い服を着ていなければ、どう見たって七福神の福禄寿様だと気づいて私の脳内はてんやわんや。
福禄寿は七福神の中のひとりで南極星の化身とされており、
身長の半分を占めるほどに長い頭と長くて白いお髭が特徴の神様。
福(幸せ、子孫繁栄)、禄(財産)、寿(健康長寿)を備えており、人の寿命を知っていると言われている。
作者がうっかり帽子を忘れてしまったのか、あわてん坊のサンタクロースがモデルなのか、
いや、仮にそうだとしても、年一度の晴れ舞台に帽子を忘れていいのだろうか。
意図があって帽子を被らせていないのか、
新入りサンタを目にするたびに柊希脳内劇場を繰り広げてモヤモヤする日々である。
皆さんのご自宅にサンタクロースがいらっしゃいましたら、
彼の身だしなみチェックをして差し上げてみてはいかがでしょうか。
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