ずっと昔から私たちのそばにあったはずの身近な食材が、
近年、次々にスポットライトを浴びスーパーフードと呼ばれている。
本来は、どのような食材も私たちにとって貴重なスーパーフードなのだけれど、
スポットライトを浴びている姿を目にすると、
その輝きが増して見えるのは食材に限ったことではないのかもしれない。
そのようなことを思いながら、切れていたクコの実を一袋、買い物かごに入れた。
スーパーでは中華調味料のコーナーに置かれていることが多い真っ赤なクコの実は、
日本でもクコの実という名ではなく、ゴジベリーの名で親しまれるようになった。
私は古い小説の中に登場するかのような“クコの実”という名の響きに趣きを感じるため、
敢えて“クコの実”と呼ぶことの方が多いのだけれど、
今回は、世の中の流れを汲んでゴジベリーという名でお話をと思っております。
寒い冬は代謝が落ちてしまいがちな上に摂取カロリーが増えますので、
年末年始太りを気にする方も多いのではないでしょうか。
と同時に、一年を振り返って締めくり新たなスタートを切るこのタイミングで、
摂取カロリーや代謝のことばかりを気にして過ごすのは野暮。
そのような気も致します。
このような時は特に出来ることを、出来るときに、出来る分だけするというのが一番です。
お嫌いでなければ、ゴジベリーの赤のチカラでアンチエイジングも代謝アップも、
胃と肝臓のケアも、体内に取り込んだ脂肪の排出もまとめてケアしませんか。
ゴジベリーは、日本では平安時代からその薬効が注目され食されていました。
また、健康オタクとしても有名な徳川家康も、健康や栄養補給のために食していたと言います。
現代でもポリフェノールやビタミンC、ビタミンBを始めとする豊富な栄養素が、
アンチエイジング、美肌に効果的とのことで注目度が高い食材の一つですが、
あの小さな赤い実の中には、
私たちのカラダを様々な角度からケアしてくれる栄養素がぎゅーっと詰め込まれています。
これらの栄養素は、美肌、アンチエイジング効果に加えて、
糖質や脂質の代謝を助けることで得られるダイエット効果、
視力低下などの目のトラブル予防やストレス緩和効果、
肝臓に脂肪が溜まることを予防しつつ、体内に取り込んだ脂肪の排出を促し、肝機能をアップさせる効果に
胃酸を整え、消化を助けながら胃を保護する効果。
更に、栄養補給をすることで疲労を回復させ、代謝を上げ、冷えを改善する効果などまでも期待できると言われています。
ゴジベリーはドライフルーツとしても食べることができるのですが、
干しブドウと干し柿を混ぜて渋みを足したような味がしますので、
好き嫌いが分かれるかと思います。
そこで、私がおすすめするのは、カレーの具材を煮込む際に一緒に煮込んでしまうこと。
ご馳走が続きますとあっさりとしたものを食べたくなることがありますが、
同じくらいスパイシーなものを欲する方も多いかと思います。
カレーに投入しますとゴジベリーのお味は完全に消えてしまいますが、
ナツメやプルーンを投入して煮込んだ時のような甘味が加わります。
※我が家は3皿~4皿分のカレーに対してゴジベリーを10粒~15粒ほど投入しています。投入のタイミングは具材を煮る段階に入れてしっかりと煮込みます。
お酒が増える方は肝臓と胃のケアに。
摂取カロリーが増加する方は、美肌やアンチエイジング、ダイエット対策のケアに。
体の冷えを何とかしたい方は代謝アップのケアに。
とにかく健康もアンチエイジングも丸ごと整えておきたいという方は丸ごとケアできます。
あれもこれも気になるけれど、気にしている暇がない。
そのような時には、このような万能食材を使って簡単にケアしてみるのはいかがでしょうか。
ただ、どのような食材にも注意点があるように、ゴジベリーにもいくつかあります。
食物アレルギーの方は、ご自分のアレルギーリストにて必ず確認しておきましょう。
そして、血液をサラサラにするお薬を服用している方は、
サラサラ作用を強める可能性があると言われていますので、慎重に判断しましょう。
また、ゴジベリーには血圧を下げる作用がありますので低血圧の方は、食べ過ぎに注意。
通常1日あたり大さじ1杯、30粒、10粒、などと様々な量の目安を見聞きします。
ただ、とても血圧が低い私が漢方薬の専門家の方に伺ったときには、
1日3粒~5粒ほどでも十分だと言われたことがありますので、
毎日食べたいという方は、欲張りすぎず、自分に合った適量を召し上がってください。
そして、これも普段からお伝えしていることで重複してしまいますが、
妊娠中の方や授乳中などの方は、体内のホルモンバランスが変化していますから、
かかりつけのお医者様に相談、確認するなどした上で判断してくださいませ。