幸せのレシピ集では、時々、防災に関するお話もさせていただいております。
今回は、災害時・緊急時の備蓄品の中に忍ばせておくと便利な一品のお話を、と思っております。
このようなお話は、ご家庭の状況によって多少の向き不向きがあります。
ただ、災害時・緊急時というのは、
意外な知識が自分自身や大切な方の命を守ることに繋がることも多々ありますし、
その知識が発想の転換や閃きのきっかけになることもあります。
私自身、まだまだ防災対策に関してはひよっこです。
皆さんにお話させていただきながら、
私自身も我が家にとってのベストを探したいと思っております。
取り入れる、取り入れないの前に、まずは知ってみませんか。
ご興味ありましたら、今回も柊希の脳内整理にお付き合いいただけましたら幸いです。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、
今回の主役となる一品は、ツナ缶、オイルサーディン缶といったオイル漬けの缶詰です。
缶詰を備蓄品に加えている方は、
オイル漬けの缶詰が含まれているか確認してみてくださいませ。
このようなシンプルなオイル漬けの缶詰はオイルランプとして使うことができます。
もちろん、オイルを使い切り、ランプとしてのお役目が終われば、
中身はスモークツナ、スモークサーディンといった食料として食べることができます。
備蓄品を準備する際には、
味の濃いものだけでなく、味の薄いものも混ぜて備蓄した方が良い理由は
過去記事内でもお話させていただきましたので割愛致しますが、
カロリーを気にしてオイルフリーのツナ缶のみを備蓄品(ローリングストックを含む)している方は、オイル漬けも少量加えることを検討してみても良いのかもしれません。
どのようにしてオイルランプにするのか。
まずは、ティッシュなどで太めの“こより(ねじった紐のようなもの)”を作ります。
オイル缶の中央に穴をあけて“こより”を差し込み、缶から1cmほど出します。
オイルが染み渡ったら火を付けます。
ただ、私が実際に試してみて感じたのは、
オイル缶の中央に穴を開けるというのが、少々困難だということ。
また、様々なアイテムが一つにまとめてある十徳ナイフのようなものを、
お持ちでない方もいらっしゃると思いますが、
缶切り要らずの蓋を少しだけ開けて、その隙間に“こより”を差し込んでランプにする方が
簡単に火を灯すことができました。
ただ、一長一短ですね。
蓋を開けて作るオイルランプの場合、“こより”が固定されにくく、
火が周りに落ちる危険性がゼロではないため、
安全性の面から判断するならば、缶の中央に穴を開けて使用した方が良いように感じました。
身近に安定感のある空き缶があれば、オイルのみを移し替えてランプにしても良いので、
その場に適した方法でアレンジを効かせることが可能だと思います。
私は定番サイズのツナ缶で試してみましたが、火は40分ほど持ちました。
部屋の中には、ほのかにツナの香りが広がりますが、直ぐに消える程度の香りです。
ランプとしての役割を終えたツナはサラダのトッピングにしましたが、
ほのかにスモークされたツナ缶といった仕上がりでした。
正直、懐中電灯やロウソク、ランタンなど灯りの準備ができていれば、
その方が楽ですし、問題もないと思います。
ただ、灯りを準備している場合でも、災害時・緊急時に何らかのアクシデントによって、
使えないこともあります。
または、灯りを持っていなくて不安になっている方が側にいらっしゃることもあります。
そのような時の対処法として、身近にあり、破損しにくい缶詰を使って作るオイルランプを、
頭の片隅に忍ばせておいてみてはいかがでしょうか。
どのような時も心に灯りを絶やさぬように。