昨年の今頃、その日の気温は、午前中からグングンと上がり、
ひと足先に夏日を体感した日だったように記憶している。
久しぶりに顔を合わせた友人がアイスコーヒーの中に浮かぶ氷をカランカランと響かせながら、
浴室天井のカビ対策には何を使ってるかと尋ねてきた。
浴室天井のカビ対策……、
度ほど、スプレータイプや天井に貼り付けて置くタイプのカビ防止剤を使ったことがあるけれど、
我が家は、そのようなものを使っても使わなくても天井にはカビが生えないため、
通常のお掃除以外に特別な対策はしていないと答えた。
何かしているはずだと言う友人から、取材並みの細かいチェックを受けていると、
「それだ……」と友人が言った。
今回は、私がカビ対策とは異なる目的で行っていたことが偶然にも、
浴室天井のカビ対策になっていたというお話を少し、と思っております。
お時間がありましたら、春の陽だまりを感じつつ、ほっこり気分でお付き合いくださいませ。
皆さんは、お線香の煙が浴室内天井のカビ防止対策になるという話を見聞きしたことはありますでしょうか。
使うお線香は、リラクゼーション用、お墓参りや仏壇用、蚊取り線香など、お好きな物を使うことができます。
使い方ですが、まずは浴室内の天井をしっかりとお掃除して、予めカビ菌を取り除いておきます。
このカビが無い、きれいな状態の天井をキープするためにお線香の煙を使います。
浴室をしっかりと閉め切り、灰で浴室が汚れないように、また火災の原因にならないよう、
周りにあるものに注意した上で、お香立てを使って、お線香を焚きます。
お線香から出た煙が天井や換気扇内の隅々にまで行き渡るように、
お線香が燃え尽きたあとも1時間ほどは浴室を密室状態を保ちます。
後は、お線香を片付け、浴室内をしっかりと換気するだけ、とのこと。
これを週に1回ほど行うとカビ防止対策になるという流れが一般的のようです。
どうして、お線香の煙でカビを防止できるのか。
それは、お線香に使われている成分や素材には除菌や抗菌効果を持っているものが多いことと、
酸性の性質を持っているカビに対して、お線香の煙はアルカリ性なので、
お線香のアルカリ性が煙と共に天井や換気扇の隅々にまで行き渡ることで、
その場所が中和されてカビ防止対策になるのだとか。
ただ、私が個人で調べたところによりますと、
専門家の中には、お線香の煙がカビ防止対策になるという見解の方と、
正確な根拠はないという見解の方といらっしゃるようです。
私はリラクゼーション効果と消臭効果に期待しつつ、2日に1回ほど浴室内でお香を焚いています。
お線香で浴室天井のカビを予防できると知ってから、
自分が使っているお香に含まれている成分を注意深く見てみましたところ、
除菌、殺菌効果が強いと言われている精油や成分が含まれているものを、
浴室のイメージに合う香りとして好んで使う傾向がありました。
それからは、意識して焚いてみたり、焚くことを止めてみたりしながら約1年ほど経ちまして、
相変わらず自分の好みや気分優先で浴室内でもお香を焚くことがあるのですが、
我が家のケースでは、
お線香の煙が浴室天井のカビ防止にひと役買ってくれているように思います。
火の扱いに注意する必要がありますが、
天井のカビ対策を大変だと感じている方は、
現在のお手入れに併用するような形で試してみてはいかがでしょうか。