道端に並べられた花壇で風に揺れていたのは、フラワー界の甘辛MIXコーデを思わせるような、
深紅色をした花びらの縁を純白のフリンジが囲んでいるフリンジチューリップだった。
そして、そのチューリップの足元は、カラフルなパンジーに彩られていた。
パンジーと言えば、以前、いくつかのエピソードをご紹介した記憶があるのだけれど、
今回は、ドイツマニアの友人から教えてもらった、
ドイツにあるパンジーのエピソードをひとつ、シェアさせていただこうと思う。
ドイツ語でパンジーは、“義理の母”や“継母”といった意味がある、
“シュティーフムッターヒェン”という名が付けられているのだそう。
どうして、“義理の母”や“継母”といった意味があるのか。
それは、パンジーの花びらから連想したお家事情が原因だという。
パンジーの花は、5枚の花びらと5つのガクから作られているのだけれど、
一番大きくて色や柄がはっきりとした豪華な花びらは、
その豪華さから、一番素敵なお洋服を身に纏った“義理の母”や“継母”に例えられるのだそう。
また、花びらが一番大きいことが原因だと素人なりに思うのだけれども、
この大きな花びらは、2つのガクによって支えられていることから、
1人で2つの椅子を使ってゆっくりと寛ぐことができる立場の
“義理の母”や“継母”というような表現をされることもあるという。
一番大きな花びらを下の位置にして再び花びらを観察すると、
この大きな花びらの上左右に、2番目に大きな2枚の花びらを確認することができる。
こちらの2枚は、1枚につき1つのガクによって支えられており、
1人で1つの椅子を使うことができていることから、
実の娘たち、継母の連れ子たち、に例えられているのだそう。
また、パンジーは3種類の柄の花びらで構成されているけれど、
実の娘、継母の連れ子と言われる2枚は、
2番目に豪華な色や柄を纏った花びらをしていることから、
“義理の母”や“継母”が率先して着飾らせていると見るのだそう。
そして一番上にある2枚の花びらをよく見ると、一番シンプルな色や柄をしており、
この2枚の花びらを支えている椅子に例えられているガクは1つのみ。
“義理の母”や“継母”から質素なお洋服しか与えられず、もしくは身に纏わせてもらえず、
1つの椅子を2人で分け合うよう言われている、義理の娘や継子を表しているのだとか。
パンジーは確か、11月頃から初夏辺りまで咲く花だったと思いますので、
まだまだ目にする機会も多いかと思います。
パンジーが目に留まった際には、
今回の、パンジーの花の上で繰り広げられているお家事情を思い出すもよし、
惚れ薬の話、天使の話を思い出すもよし、
お好きなものをチラリと思い出していただけましたら幸いです。
本日も、皆さんに優しい春風が吹きますように☆彡
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