真っ白な空から落ちてくる、押し寄せる夏に待ったをかけるような雨を眺めながら、
今年の、少し生ぬるい梅雨の匂いを吸い込んだ。
テーブルの上で震えたスマートフォンを覘くと、
遠方に住む友人が、「そろそろ送ってもいい頃かと思って」というメッセージと共に、
道端で撮ったという紫陽花の写メを送ってくれた。
暗闇に薄桃色から紫色のグラデーションが映える、色香漂う紫陽花だった。
私にとってこの時季は、大好きな紫陽花を存分に堪能できる、心躍る時季なのだけれども、
身体は、「何となくだるくて重い」と感じ、気持ちだけが空回りして、活動のスイッチがスムースに入らないことがある。
梅雨に、このような状態に陥る方が多いのは、梅雨を運んできた低気圧の停滞と、
夏日が顔を覗かせはじめていたのに、梅雨によって気温が下がる寒暖差が原因だと言われている。
低気圧が続くと、身体は副交感神経が優位になるという。
副交感神経というのは、リラックスしているときや、安静時に活発になる神経のことで、
体温が上がって筋肉や血管は緩み、血圧は下がった状態になり、身体を休めようとする。
梅雨の時季は、本来、動かなくてはいけない時間帯や場面でも副交感神経が優位になるため、
体が何となくだるくて重く、思うように動かせず、やる気も出ないと感じることが多いという。
また、急な寒暖差に体が対応しようと無理をするため、これがストレスやダメージとなる。
結果、疲れるようなことはしていないけれど、疲れを感じてしまうという仕組みのようだ。
梅雨の時季は、頭痛に悩まされるという話も耳にするけれど、
これは、低気圧が続くと炎症物質であるヒスタミンの分泌量が体内で増え、
このヒスタミンが頭痛の原因になっていると言われている。
気圧をどうにかするということは出来ないため、
まずは、そういう体調の変化が起きて当たり前の時季だと知ると良いように思う。
頑張り屋さんタイプは、思う様に動くことができない自分をダメだと思い、
新たなダメージを自分で自分に与えてしまうけれど、
ある意味、身体が正常に機能している証拠なのだから。
そして、次にできることは、自律神経のバランスを整えることを意識すること。
ゆっくりと湯船に浸かったり、意識して体の芯を温めたり、しっかりと眠ること。
過去にも様々な視点から自律神経を整える方法に触れているけれど、
自分が取り入れやすいものを1つだけ意識してみるのも良いのではないだろうか。
そして、このように身体がダメージを受けているときというのは、気持ちも揺らぎやすいもの。
できなかったことや、ダメだったことばかりに気持ちが向きすぎてしまうこともあるため、
その日にできたことや、良かったことを見つけて、自分を褒めまくるのもポイントのように思う。
自分で自分を褒めるのは少し照れるけれど、誰かに聞かせるわけではないのだから、
褒めまくるくらいが丁度イイ。そういう時季もあるのだ。
2018年を走りきるための、ちょっとした中休みだと思って、
ココロもカラダも労わってあげてくださいませ。
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