友人宅の愛犬は、薄手で肌触りが良いタオルケットがお気に入り。
自分が何者であるか忘れてしまったのか、
人間のように仰向けになり上手にタオルケットを体にかけて寝ていることもあるのだという。
しかし、いつだって片方の足先だけは、ちょこんとタオルケットから出ているという。
子どももよく足先だけ出していることがあるけれど、
あれは何か意味があるのだろうかという話になった。
愛犬のそれと人のそれを同じものとして良いのかは分からないけれど、
人の“それ”には、しっかりとした意味があると言われている。
その意味とは。今回は、そのようなお話を少しと思っております。
ご自分やご家族が寝る際の足先の様子を思い出しつつ、お付き合い下さいませ。
お布団やタオルケットなどから、ちょこんと出た足先は、
眠りにつくための準備、且つ、寝付きを良くするための無意識行動だと言われています。
私たちの体が起きている時は、頭や意識、その他様々な機能がフル稼働している状態で、
この稼働状態によって体内は発熱しています。
この熱が冷めて、体温が徐々に下がってくると、フル稼働していた各機能の動きも穏やかになり、
体から脳に、そろそろお休みしてはいかがでしょうかというお伺いが出て、
体も脳も、おやすみモードに切り替わる仕組みなのです。
この一連の流れを時短するには、速やかに体温を適切な温度まで下げれば良いのです。
体温を下げるだけなら、別に足先でなくてもいいじゃないか、と言いたいところなのですが、
速やかに適温にできる機能が、私たちの足裏にあると言うのです。
なんでも、私たちの足裏には体の表面に留まっている熱の発散を調整する血管が多数あり、
この血管が、体温が上昇している時には、体内の熱を速やかに放出するよう働いてくれているのだそう。
ですから、体の表面が熱で覆われているような感覚があり、なかなか寝付けない時には、
足裏をお布団やタオルケットなどから出すことで、
全身の体温を速やかに適温まで下げることができ、穏やかな眠りにつくことができる仕組みなのだそう。
(※夏でも冷え性で眠れないという方は、冷やさないことの方が大切ですが、この場合は、体の芯が冷えていることが多いため、また少し、ケアする視点が変わります。そのお話は、また改めまして……。)
これからの季節、寝苦しい夜も増えてきます。
そのような時には、足裏をお布団からひょっこり出して、体温調節をしてみてはいかがでしょうか。
私は暑さ寒さに関係なく年中、足首から下はお布団の外にはみ出しているのですが、
きっと、体の方が率先して調節してくれているのだろうなと思っております。
私たちの人体機能は、まだまだAIに負けないくらい感度良好のようでございます。
心身共に健やかな明日のために、良い眠りのヒントにしていただけましたら幸いです。
今宵も良い夢が見られますように☆彡
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