その日の車内は混雑しており、私は、出入口近くのボックス席付近に立っていた。
外は暗く、車窓には1日頑張って過ごした乗客の顔や、スマートフォンをンぞ着込む人が映り込んでいた。
私は、軽く目を閉じた状態で、体を電車の揺れに委ねることにした。
ボックス席に座っていたのは、某有名テーマパーク帰りであることがひと目で分かる女の子たちだった。
いくつかの駅を通過し、到着駅のアナウンスが流れたときだった。
女の子たちの、クスクスと笑う声の合間に「口が開いてる」という言葉が耳に届いた。
反射的に目を開けると、窓際に座っていた女の子が、ポカンと口を開けた状態で目を擦っていた。
女の子は、目を擦るときに、どうしても口が開いてしまうそうで、家族からも指摘されるのだと話していた。
目が痒かったり、違和感があったりしたときに目を擦ることがあるけれど、
この時に口が開いてしまうのには、心理的な理由があるという話を、随分と前に聞いたことがある。
今回は、そのようなお話を少しと思っております。
ポカンと開いてしまう口に、どのような心理状態が隠されているのか、ご興味ありましたらのぞいていって下さいませ。
話をしていた相手が、ポカンと口を開いた状態で目を擦り始めたら、
その間の抜けた姿を前に、「私の話、ちゃんと聞いているの?」と、強く言いたくなる場合もありますが、そのような時には、ひと呼吸おいて下さいませ。
このような行動をしているときの本人の心理状態は、こちらが思っている以上に、とてもリラックスした状態だと言われております。
そして、リラックスしているのと同時に、一緒にいる相手のことを認めており、
その相手に対して、安心や親しみを感じている表れであるとも言われているのです。
例え、相手との間柄が進展していない状態だったとしても、このような仕草が自然に出る場合は、
相手に対して無意識ではあるけれど、気を許しているとも言えるのだそう。
気心知れた家族やパートナー、友人、知人、仲間が相手だからこそ、うっかり甘えて出てしまう仕草ですので、
相手が、話の途中でポカンと口を開いた状態で目を擦り始めたら、
円滑なコミュニケーションのために「私の話、ちゃんと聞いているの?」と制止する前に、
ひと呼吸おいて、言葉を選んでみてはいかがでしょう。
もちろん、時と場合、相手によっては、親しみが表れた行為であったとしても失礼になったり、
相手にネガティブな印象を与える行為でもあるので、
口を開けてしまいやすい方は、自覚しておくことも必要ですけれど。
窓際に座る女性をチラリと見て、
一緒に楽しい時間を過ごすことができる面々だということなのだろうと思いつつ、電車を降りた日。
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