足を止めた一角には、ロングセラー商品から最新の商品まで、歯のホワイトニングに関するアイテムが、並べられていた。
以前、歯科医師である知人と話をしていたときに、予防歯科も随分と世の中に定着してきたけれど、
歯や口元の美しさに注目した、総合的な歯科治療である審美歯科への関心も、年々高まってきているように感じると言っていた。
まだまだ、定期的にホワイトニングのためだけの歯科通いをする人は多い、とまでは言えないけれど、
自宅で何かしらのホワイトニングケアを行っている人は想像するよりは多いというのだ。
視線を向けた一角は、まさに、そのことを表しているかのような状態をしていた。
今回は、歯のホワイトニングに関するお話を少し、と思っております。
ご興味ありましたら、ちらりとのぞいていってくださいませ。
歯が黄ばんでしまう原因は、いくつかある。
まずは、飲み物や食事、喫煙などによるもの。
もうひとつは、加齢に伴って歯の表面を覆っているエナメル質が薄くなり、本来の歯が透けて黄色く見えてしまう場合だという。
そして、話を聞いていて意外に思ったのは、歯のエナメル質にも個人差や個性があり、
歯が黄ばんでいるわけではないのだけれど、元々の歯が黄み寄りであるために、
黄ばんだように見える人も意外と多いということだった。
肌の色が異なるように、実は、歯の色も異なるため、全員が同じように白い状態を良しとするのではなく、
個々が持っている本来の白さを保つことが、歯の健康という意味で、まずは大切だという。
全ての人の歯が、真っ白だという先入観が原因で自分の歯の色にコンプレックスを抱き、
あらゆるホワイトニングケアをしすぎたために、本来のエナメル質を薄くしてしまい、
ケアをするほどに歯が黄ばんだようになって、歯医者へ駆け込む例もあるそうだ。
歯の色に関しては、歯科で相談をすると教えて下さることが多いので、
まずは、自分本来の歯の色がどのような色なのかを知り、
仮に黄み寄りの色だったとして、白くしたいと思った場合には、プロに知恵や技術を借りる方が得策であるように思う。
そして、私たちが歯磨き以外に、歯を白く保つためにできることがいくつかあるという。
まずは、コーヒーや紅茶、色が濃い飲み物やメニューを口にした後は、できるだけ早く口を濯いだり、歯磨きをして、着色を防ぐというもの。
もし、その時間が無いようであれば、ガムをしっかりと噛んで唾液を出すことで、
唾液によって、口の中を歯磨きや口を濯いだときに近い状態に近づけることができるのだそう。
次は、歯を白くする効果がある食材を小まめに口にすること。
食材は色々と挙げられており、私も教えていただいたのだけれど、記憶に残っているのは、リンゴ、セロリ、ニンジンの3つの食材だ。
これらをフレッシュな状態で食べることで、歯を白くしながら、強い歯を保つことができ、
更には、歯石を予防することにも、ひと役買ってくれるという。
私たちが普段口にする食事の多くに、歯を黄ばませる要素が含まれているそうなのだけれど、
真っ白いハンカチに、その食事をこぼしてしまったときにシミになるもの、なりそうなものというのは、歯を黄ばませることが多いため、その辺りを目安にすると良いのだそう。
そして、時々、重曹を歯のホワイトニングに使う方法が取り挙げられているけれど、
重曹は使い方や頻度、本人のエナメル質の性質によっては、
エナメル質を傷つけたり、薄くしてしまうため、使用する際には注意が必要なのだそう。
重曹が悪いわけではなく、効果を感じられると、“もっと白くキレイに”と欲張ってしまう所が落とし穴なのかもしれない。
知人は、このようなことも言っていた。
重曹を使うのであればイチゴをしっかりと噛んで、美味しくいただくだけでも、
歯を白くする効果は得られるため、イチゴを口にするときは意識して咀嚼するのだと笑っていた。
そのような話を聞いてからの私は、イチゴを口にするとき、気持ちしっかりと咀嚼しながら、あの甘酸っぱさを堪能している。
ハウス栽培のイチゴが店頭に並び始める晩秋辺りのことを言うのは気が早いけれど、
今年はイチゴで歯のホワイトニングケアなんていかがでしょう。
それまでは、フレッシュなリンゴやセロリ、ニンジンで美味しくケアを。
暮らしを、日々を、楽しみながら、ほんの少しカラダに良いこともトッピングしてまいりましょうか。
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