白米の消費量が減ってきているという話はよく耳にするのだけれど、
近年、食の好みではなく、糖質制限によるダイエットを実践する方の数も増え、
お米やもち米の消費量が更に減少の傾向にあるのだそう。
そのような話をしてくれたのは、米粉を使ったパンも扱っている、近所のパン屋さんのスタッフだ。
現代人の食生活は、知らぬ間に栄養過多になっていることも多いため、
体を健やかに保つために必要な適正量を摂取にするという視点で、意識して糖質を制限することは、時には必要だけれども、
糖質の役割を知らぬまま、糖質=体によくないもの、というようなイメージが出来上がってしまうのは、残念だ。
例えば、お餅。
年中手に入れることができるけれど、やはり、年末年始に口にする機会が増える食べ物のひとつ。
そして、この時季に太る原因としてお餅を挙げる方が多いけれど、
実はこのお餅、私たちが思っているほどカロリーは高くない。
しかも、体を冷やしたくない人や常に代謝を上げたい人には心強い食べ物である。
以前は私も、“お餅はカロリーが高く太りやすいもの”という印象を持っていたのだけれど、
色々と知るにつれ、その印象も変わり、今では頻繁にというわけではないけれど、季節を問わず口にするようになっている。
糖質の役割については過去にも触れているので、
今回は、これからの季節にこそ上手に口にしたい、
基礎代謝を上げることができる「お餅」の話を少し、と思っております。
身近な食べ物である「お餅」のことを知ってみたい、という方は、お付き合い下さいませ。
体が冷えるこれからの季節は、個人差はあるものの基礎代謝が落ちます。
特に女性は、ホルモンバランスとの兼ね合いもありますので、秋冬は太るというイメージを抱いている方も多いです。
体を動かしてカロリーを消費することも、もちろん大切なのですが、
日常の動作ひとつ、ひとつを通して、しっかりとエネルギーを代謝することができる体にしておいた方が、
美容面、健康面の双方に良い変化がオートマティックに起こります。
今回フォーカスしているお餅は、炭水化物という視点で見られることが多い食べ物ですが、
私たちの体を作るために欠かすことができないタンパク質も、しっかり含まれています。
その含有量も、白米や玄米、おうどんといったメニューよりも多いといいます。
また、もち米は、白米や小麦よりも体を温めることにも長けているため、
お餅は、これからの季節にこそ、上手に取り入れたい食べ物です。
また、お餅と言えば、あの粘り気ですが、
あの粘り気は、消化酵素であっという間に分解されることがないため、
胃の中で、じっくりと時間をかけて消化されます。
しっかりと噛んで食べることから、腹持ちが良いと思われることもありますが、
この消化の仕組みも、お餅を食べると腹持ちが良い理由のひとつです。
ある程度の糖質摂取も体を温めることも、私たちの体にとって必要なことだとは分かっていても、
お餅に含まれている糖質やカロリーは、やはり気になるところ。
目安としては、市販されている切り餅を2個食べたときのカロリーは、
ご飯1膳分よりも低いそうですが、切り餅2個=ご飯約1膳分と覚えておくと良いかと。
このお餅の形を、市販されている丸餅に変えますと、切り餅よりも小さいため、更にカロリーを抑えることができます。
お餅を口にするときには、1日に2個までを目安にし、微調整は切り餅と丸餅で行うと良いのではないでしょうか。
手軽に調理することができ、腹もちも良く、味付けのアレンジも幅広く、体を芯から温めてくれる「お餅」です。
今年の秋冬は、お餅を上手に取り入れて、
冷えない体で基礎代謝を落とさずに過ごしてみてはいかがでしょうか。
暮らしを楽しみながら健やかでいるための、何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
画像をお借りしています:Japanese New Year's Soup Recipe | SAVEUR