昨年末にお正月用にと準備した祝い花が、未だ元気に咲いてくれているのだけれど、自己最長記録とも言える咲きっぷりに思わず、
まだ生きていますか?と真顔で問いかけながら切り花に顔を近づけた。
年に数回、1か月半ほど咲いていてくれる切り花があるのだけれど、その中の何回かは、鮮やかさを保ったまま天寿を全うしていることもあるため、もしかしたら?という思いが過ったのだ。
エアコンの真下に飾られているにも関わらず、今回はまだ美しい姿を眺めさせてもらっている。
ここまできたら、節分までご一緒に。
そのような気持ちを込めて、何度目かの水切りをし、短くなった背丈に合わせた花瓶を用意して、新鮮な水をたっぷりと吸い上げてもらった。
節分と言えば、毎年少しずつ、様々な角度から少しずつ触れておりますが、
以前、『赤鬼、青鬼、黄鬼・・・カラフルな鬼の色には意味があるんです。』のタイトルのもと、鬼の色には意味があるというお話をさせていただいたこともありました。
自分の中に気になる鬼が住んでいるようであれば、今年の豆まきは、自分で自分に向けて豆も投げるというのもアリでございます。※詳細は下記リンクより過去記事にてどうぞ。
そして、豆まきを様々な角度から楽しんだ後には、福茶でひと息ついてみてはいかがでしょう。
ということで、今回は節分の日にいただく福茶のお話を少し、と思っております。
ご興味ありましたら、ちらりとのぞいていってくださいませ。
まず、福茶とは何ぞや?ということですが、
福茶(ふくちゃ)は、大晦日やお正月や節分などの節目に口にする縁起物のお茶のこと。
年末が近づくと茶葉専門店などで大福茶(おおぶくちゃ、だいふくちゃ、などと読みます)というラベルが貼られた福茶を目にしますが、
福茶の中でも、お正月に口にする福茶は、大福茶と呼び分けられています。
この風習は、古の京都で疫病が流行ったとき、観音様にお供えしていたお茶を飲んだ人々の病が回復したことにあやかって、
元日にはお茶を飲んで邪気や病、厄を祓うようになったことが始まりのようです。
そして、この時季の福茶といえば節分の福茶ですので、豆まきの豆を使って作ります。
豆まきが終わったら、年齢の数に新年の分を1つ足した数の豆を食べますが、
これ、ある程度の年齢の域に入りますと、こんなにもたくさんの豆は食べられないと感じられることは、ありませんか?
そのような大人には、福茶がおすすめです。
地域によっては炒り大豆ではなく殻付きの落花生を豆まきに使うところもありますが、この福茶は炒り大豆を使います。
豆まきの豆をフライパンで軽く炒って香ばしさをプラスします。
これを湯呑に入れて、お湯か緑茶を注ぐだけで十分に美味しい福茶が出来上がるのですが、
冷蔵庫の中に梅干しを常備している方は縁起ものの梅を加えてもいいですし、
鏡開きの時に、ぜんざいやお汁粉の箸休めにと用意した塩昆布が残っているようであれば、塩昆布で美味しさと縁起を加えるのも良いのではないかと思います。
私は、香ばしさを堪能することができる炒り豆のみのシンプルな福茶が好みではありますが、梅干しも塩昆布も常備していることが多いので、
今年の豆まき後のお楽しみは、トリプル福茶で縁起を担いでみようかと思っております。
お嫌いでなければ、お好きな組み合わせで作る福茶などを召し上がってみてはいかがでしょうか。
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