幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

個性豊かなビジュアルをしているアーティーチョークって何ぞや?

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国内外の食品類を扱うショップ内を散策していると、カゴに盛られているアーティーチョークに目が留まった。

実物を久しぶりに目にしたため、吸い寄せられるようにして手を伸ばすと、近くに居た店員に「アーティーチョークをお探しですか?それは作りものなんです」と声をかけられた。

本物と見間違えるほどの出来栄えをしたアーティーチョークに感心しつつ横を見ると、瓶詰タイプのものが並べられていた。

フレッシュなアーティーチョークを最後に食べてから随分と月日が経っていたこともあり、久しぶりに食べていようかしらという気持ちになったのだけれど、

国産のアーティーチョークが5月頃に旬を迎えるということで、その頃まで待ってみることにしてショップを後にした。

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アーティーチョークは、日本ではあまり馴染みがない食材で、家庭で頻繁に食べられることもないけれど、フランス料理やイタリア料理には欠かせない、ヨーロッパではよく口にする食材である。

私は海外で暮らしていた時、一度に5、6個ほどいただいたことがあったのだけれど、

当時は野菜だとは思っておらず、贈ってくださった方の目の前で大きな花瓶の中にオブジェのようにアレンジしながら「素敵な植物だ」と言い放って笑われた経験がある想い出の野菜だ。

今でも、野菜にしておくには少々勿体ないくらい、個性豊かなビジュアルをしているとは思っているのだけれど、

枝豆やソラマメ、ゆり根のようなホクホクとした食感と甘味を知ってからは、野菜としての魅力も感じられるようになった。

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アーティーチョークは、様々な料理に使うことができる食材だけれど、一番シンプルな食べ方は、30分~40分ほど塩茹でしたものに、お塩やオイル系のソースなどを付けながら食べるというもの。

茹で上がったら花びらのような、ガクのようなものを一枚一枚剥がし、根元の所に少しだけ付いている果肉のような部分を歯でしごくようにして食べていく。

少しずつしか味わえないのだけれど、この少しずつが次の一枚に手が伸びるキッカケになるように思う。

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ある程度まで食べ進めると、今度はふさふさとしたヒゲに覆われた芯が登場する。

このヒゲは食べられないのでキレイに取り除き、芯を適当な大きさにカットして食べる。

この芯がアーティーチョーク最大のご褒美部分だ。

輸入食品を扱っているお店で目にするアーティーチョークの瓶詰は、このご褒美部分の芯のみをオイル漬けや水煮にしたものである。

諸々の手間暇を多きく省くことができる有難いものなのだけど、「あのじれったい感覚をもう一度」と思わせる不思議な野菜がアーティーチョークではないかと思う。

アーティーチョークを召し上がる機会がありましたら、今回のお話の中の何かしらをちらりと思い出していただけましたら幸いです。

画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/