先日、某肌着メーカーから白シャツからインナーの形や色が透けない男性用のインナーが発売されたというニュースを目にした。
一般的に透けない色と言えばベージュやモカといった印象が強いけれど、発売されたそれらは、落ち着いた発色のグレーやオレンジ、ピンク、迷彩度が異なるベージュというカラーバリエーションだった。
男性はインナーを透けさせたくないという感覚が女性ほど強くはないように見えていたのだけれど、そのような感覚もボーダーレス化しているのかもしれない。
とは言うものの、やはり女性のインナー選びは地味に大変である。
このお洋服を着たいと思っても、インナーが透けてしまうのでは?といった不安や煩わしさから手を伸ばさずにいるという方も意外と多い。
私自身、そのように感じていたこともあったのだけれど、それならばインナーを充実させてしまおうと発想を変えてからは、不安や煩わしさといったものを手放すことができたように思う。
ついつい、外側のものに手を伸ばしたくなるのだけれど、
まずは透けを防いだり、余計な体のラインやインナーのラインを拾わず、響かないようにするようなアイテムに意識を向けてみるのもファッションをストレスフリーで楽しむ方法のひとつかと。
見えない部分ではあるのだけれど、ここを充実させておくと、本当にラクなのである。
親元を離れてしばらく経ったある日、実家の母から送られてきたプレゼントがそのようなインナーセットだったことがある。
私の母にしては珍しく多くを語らなかったため、当時は、どうして突然これを贈ったのだろうか?と思ったのだけれど、
今思えば、身だしなみや、お洋服をきれいに着こなす術、その他にも色々な意味が込められていたのだろうと思う。
私の話はさておき、例えば、女性の方であれば一枚は持っているであろうペチコート。
この縁の下の力持ちアイテムの良さを感じている方はどれくらいいらっしゃるだろうか。
単純に、インナーの色やラインがお洋服から透けて見えることを防ぐためのアイテムだと思っている方も多いのだけれど、
この一枚をお洋服の中に仕込むか否かがスタイルアップにも繋がっていたりする。
お洋服を着用して鏡の前に立った状態のときには素敵に着こなせていても、人は、直立不動で過ごしているわけではないため、お洋服の生地は人の体に沿って動いている。
そうすると、歩いている時や座っているときなどに、自分が思う以上に体のラインを露わにしていたりするのだ。
風が吹いている日などは、部分的にお洋服が体に張り付くようなことがあり、インナーのラインや色は響いていなくても体のラインがくっきりと見えているということは非常に多い。
しかしこれ、本人や隣に居る人は気付きにくいため、ペチコート類は後回しにされることが多いように思う。
ペチコートの素材と言っても、ツルツルとした手触りの薄手ものから、ペチコートにしては少し厚手のメッシュタイプなど幅広くあり、そこに通気性の良し悪しなどの違いも加わるため、
インナーを新調する機会がありましたら、様々なペチコート類の手触りを確認してみるのも良いのではないかと思う。
インナーに関する話題には時々触れているのですが、少しずつ薄着になっていく時季でもありますので、
春物や夏物のお洋服を手に取る前に、ご自分が使っているインナーチェックをしてみてはいかがでしょうか。
外からは見えない、自分だけが知っている部分に手をかけたときの心地よさは、思いの外、日々の活力にも繋がるように思います。
何かしらのヒントやきっかけにしていただけましたら幸いです。
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