駅の改札付近に華やかな装いをした女性たちが集まっていた。
装いの雰囲気と時季から察するに、これから結婚式に出席するのだろう。
直接関わりがあるわけではないのだけれど、ハレの雰囲気はいいものだと思った。
結婚式に出席する際に使う言葉には、参列、列席、出席と、似通った言葉がある。
会場内でふと、どの言葉を使えばいいのだろうかと迷ってしまったことはないだろうか。
普段、意識することなく使っている言葉に限って、ここぞという瞬間に「え?どっちだったかしら?」と迷うことがある。
今回は、結婚式シーズンでもありますので、この機会に参列、列席、出席という言葉の使い分けの再確認でも、と思っております。
この機会にセルフチェックしておこうかしらと思われた方は、ちらりとのぞいていって下さいませ。
参列も列席も出席も、式典などに参加することを意味する言葉で、意味そのものに大きな違いはありません。
しかし、結婚式で使う際には、置かれている立場によって使い分けが必要です。
まず、結婚式にお呼ばれする立場に身を置く場合には「参列」を使い、「結婚式に参列する」「参列させていただく」「ご参列の皆様」などと使います。
一方、新郎新婦をはじめとする親族、司会者といった、結婚式を主催する側の立場に身を置く場合は、「ご列席いただきありがとうございます」というように「列席」を使います。
とてもシンプルではあるのですが、人生経験が豊かな世代の方の中には、参列はお葬式で使う言葉で結婚式には列席という言葉の方が望ましいと思っている方もいらっしゃいます。
これは、日本語にはよくあることなのですが、特定の場で使われはじめたことにより、特定の状況のイメージが言葉に強く結びつき、
本来の使い方ではないけれど、正しい使い方だと認識されて定着してしまうことがあります。
この参列と列席にも、このような一面を持つ言葉です。
ですから、お招きしていただいた方がご挨拶の中で敢えて「列席」を使うということもあるのです。
そうなると、参列と列席のどちらを使えばよいのだろうかと迷ってしまうことも。
このような時に重宝する言葉が、冒頭で私が使った「出席」です。
とても簡単な耳慣れた言葉ですが、どのような立場やシチュエーションにも対応できる万能ワードでもありますので、
まずは、自分が置かれている立場をメインに使い分けることを意識して状況確認をし、
必要であれば、お相手との関係性やその時々のシチュエーションに応じて「出席」という言葉に置き換えて対応すると良いのではないかと思います。
いつも、柊希のセルフチェックにお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
明日すぐに使うことができる内容ではありませんが、必要なシーンに遭遇した際にはちらりと思い出していただけましたら幸いです。
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