私の必需品のひとつ、ノートを小さな書棚から取り出した。
使うノートはこれ、というような拘りは一切なくて、ふらりと立ち寄った雑貨店や文具店などで心惹かれたものを買っておくことが多い。
あとは、そのような私の習性を知っている友人から贈られたものなど、ストックには、どれひとつとして同じデザインのものはない。
そして、その時々の気分にあったものを1冊選んで使い始めるのだ。
仕事柄、日々の中で心が動いたものごとや言葉、自分の感情や思考の切れ端を書き残しておくのだけれど、落書きや、1時間後の忘れてはいけない予定なども書いている。
仕事柄などと言うとカッコよく聞こえるけれど、何のことは無い。
単純に、何でもありの、私の物忘れ防止ノートである。
手帳だけでは足りずにノートまで愛用しているところを見るに、随分と忘れっぽいのかもしれない。
今回取り出したノートはセミB5サイズと呼ばれる、ほどよい大きさのもの。
表紙には深紅色と山吹色、桃色の3種類の艶やかな牡丹だろうか、芍薬だろうか、そのような手書きの花がプリントされている。
背表紙は茎や葉っぱを連想させるような深い草色をしていて、所々にあしらわれたゴールドカラーの模様が、華やかさを添えている。
紙は、ペンを走らせるとペン先を受け止めてくれるような安定感とちょっとした弾力が感じられる厚みがある他、インクを程よく吸い込む感覚がペン先から伝わって、非常に私好みだ。
少し黄色みがかった紙の上に愛用しているネイビーインクで文字や落書きを走らせると、インクの色が映えて静かにテンションが上がる点もイイ。
このような小さな自分だけの「嬉しい」をどれだけ見つけられるか。
自分の暮らしや世界は自分自身で如何様にもカラフルに彩れる。
そう思う。
仮に明日、同じノートを見て、使って、今日と同じようにテンションが上がらなかったとしても、それはそれでよいのである。
それが自分の素直な気持ちなのだから。
子どもたちはよく、自分たちでルールを作って遊びだすけれど、あれって天才!といつも思う。
大人だって、ああいった自分ルールを作っていいのだ。
うっかり、もう大人だからなんて言って自分を縛ってしまうのは勿体ない。
そのようなことを思いながら、この日の私は自分好みの真っ新なノートに、あれやこれやと無心に書き綴った。
自分だけの自分のための自分ルールで過ごす時間。
ご一緒にいかがですか?
今日もここへ足を運んで下さった皆さんに、優しい風が吹きますように☆彡
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