幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

「なし崩し」、正しく使えているのかセルフチェックしてみませんか?

f:id:hiiragi1111:20191110125420j:plain

今の表現は、どちらの意味だったのだろうかと、直前の会話や文章を思い返しながら、会話を続けたり文章を読みすすめたりすることがある。

確か、キンキンに冷えたアイスティーを美味しいと感じていた今年の夏の頃だったと思うのだけれど、「なし崩し」という表現に触れる機会があった。

この言葉も、誤った使い方をされる確率が高い言葉の一つなので、いつの間にか「どちらだろうか?」とワンクッション置く癖がついてしまっている。

今回のお話コードは、この「なし崩し」という言葉です。

ご興味ありましたら、少し柊希にお付き合いいただければと思います。

f:id:hiiragi1111:20191110125442j:plain

「なし崩し」という言葉が誤った使い方をされるときの多くは、「曖昧に」「何となくそのようになって」「うやむやに」「無かったことにする」などといった、ネガティブなニュアンスを含んでいることが殆どです。

しかし、「なし崩し」という表現に、このような意味やニュアンスは一切ないのです。

本来「なし崩し」とは、借金を少しずつ返済することを意味する言葉で、「借金をなし崩しにする」という使い方をします。

言葉の語源もここにあります。

だからなのでしょうね、返済を意味する「済」を使い「済し崩し」と記して「なしくずし」と読みます。

「借金をなし崩しにする」と聞いて、借金を無かったことにしたり、曖昧にしたり、うやむやにしたりするというようなイメージを抱いた方は、この機会に記憶を正しいイメージに修正しておいてはいかがでしょう。

f:id:hiiragi1111:20191110125518j:plain

そして、時代を経る中で、語源でもある借金を少しずつ返済する様子と、ものごとを一つずつ処理していく様子が重ね合わされて、

ものごとを少しずつ片付けたり、コツコツと進めたり、様々なことが少しずつ重なったり続くなどして状況が変わっていく様子なども「なし崩し」と表現されるようになったと言われています。

ですから、正しくは、コツコツと少しずつものごとを進めていく様子や、そうしてものごとが収束する様子を表現する際に使う言葉なのです。

正しく記憶していても、「崩す」という文字が、うやむやになる様子や崩れ落ちる様子を連想させてしまうからなのか、いつの間にか誤った意味で記憶し直していたり、ネガティブなことを表現する際に誤用されることが多い言葉です。

使用する際には、語源をちらりと思い出していただきまして、正しく使ってみてくださいませ。

ときに、様々な方とお会いしていれば、うっかり誤った意味で使ってしまう方もいらっしゃるもの。

そのようなときには知っているからこその余裕と優しい心配りで、会話を進めることも忘れずに。

画像をお借りしています:https://jp.pinterest.com/