手帳に幾つかの予定を書き込みながらハッとして、和装うさぎの雛人形を取り出した。
そのまま飾るのは、ちょっと間が抜けた印象になってしまうので、漆塗りの祝い盆に乗せてリビングに飾るのが柊希流である。
仰々しいものではないのだけれど、大切にしているうさぎの雛人形で、今年もこうして会えた喜びを、ひっそりと噛みしめながら眺めるのが、この時季の小さな楽しみだ。
彼らの前に添えるのは、ひなあられではなく、節目どきに使用している杯とお月様の香立て。
少しだけ、大人仕様である。
あとは、お願いしている桜と桃、菜の花が届いたら、これらを活けて、我が家の春支度は完成だ。
嬉しいことに、昨年のクリスマスに購入したポインセチアが無事に冬を越し、すくすくと成長中なのだけれど、早春の日差しを浴びる赤い葉は冬の表情とは異なり、不思議と春の顔をしているように見える。
換気のために開け放っていた窓から、賑やかな子どもたちの声が聞こえ、その日が土曜日であることに気が付いた。
やはり子どもは風の子かと思いながら春支度を進めていると、笑い声の中から「こんなに寒いとストレスだよー」と叫ぶ子どもの声がして、思わず笑ってしまった。
昨今の子どもたちのボキャブラリーの多さは目を見張るものがある。
生まれた瞬間から多くの情報が飛び交う中で育つと、本人も気づかぬ間に様々な事がインプットされていくのだろう。
そう思っていると、今度は「寒いー、寒いー」の大合唱である。
確かに、元気に走り回って遊んでいるからと言って寒くないわけではないよなと、思いながら窓を閉めた。
ストレスにも色々とあるけれど、春は多種多様なストレスを感じやすい季節でもある。
環境が変わることへの不安や心配からくるストレス、体の機能が季節の変わり目にスムースについていかずに感じるストレス、その他にも無意識に感じているストレスなど、その種類や大きさ、重さは十人十色。
そして、このようなストレスを感じたときというのは、眠りが浅くなったり、眠れなくなったり、普段は何とも思わないことでイライラとしたり、体質によっては眩暈が起きることもあると言われている。
このような症状が起きる原因のひとつはストレスなのだけれど、私たちの体は疲れていたり、ストレスを感じたりするとビタミンB1を大量に使って、疲労やストレスを緩和するシステムが備わっている。
しかし、体内のビタミンB1が不足していると、システムが働かず、疲労が増し、ストレスもなかなか緩和されない悪循環に陥ってしまうのである。
更に、ビタミンB1は神経や脳の働きにも必要な上、炭水化物をエネルギーに変換するときにも欠かすことができない栄養素なので、季節の変わり目やストレスを感じやすい時季には、積極的に摂取すると良いと言われている。
ただ、過去記事でも度々触れているのだけれど、ビタミンB1を手軽にサプリメントで摂取していると、知らぬ間に過剰に摂取してしまうことがあり、その結果、気持ちが不安定になりイライラしやすくなったり、頭痛が出たりすることもあるときく。
食事で摂る分には摂りすぎることは「ほぼ無い」と言われているので、できるだけ食事から摂取して、それでも不足するようであれば、常用するのではなくて必要に応じてプラスするものとして扱うと良いように思う。
本来であれば、お米にはビタミンB1がたっぷり含まれているのだけれど、精米時に大幅に減ってしまっているため、この時季は、お嫌いでなければ白米に玄米を混ぜ込んだご飯で手軽に疲労やストレス対策をするのも手、である。
ビタミンB1を豊富に含んでいる食材は、他にも豚肉や大豆、鰻にカツオやレバーなどがあるので、お好みのものを味わいつつ、気分転換なども取り入れながら、健やかに。
そして、少しずつ薄着になっていくこの時季は、ボディーラインを気にする方もいらっしゃるかと。
ビタミンB1は、日々口にしている炭水化物をしっかりとエネルギーに変換してくれるので、冬仕様のボディーラインで慌てないためにも抑えておきたい栄養素のひとつだ。
口にしたものは、3カ月先の体を作るとも言われております。
何かしらのヒントやキッカケにしていただけましたら幸いです。
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