どういうわけか納豆巻きが恋しいこの頃というこもあってなのか、その日は、これまで口にしたことがある、様々な豆で作られた納豆を思い返す中、「ひきわり納豆」の話を思い出した。
当時の私は、子どもの頃から頻繁に口にしてきた納豆であるにも関わらず、「ひきわり納豆」は、「粒納豆」を食べやすいように細かく砕いたくらいのものだろうと思っていたのである。
しかし、「ひきわり納豆」は、ただ「粒納豆」を砕いただけのものではなく、作る工程から栄養に関してもそれぞれに個性があることを知った。
それまでは、何となく「粒納豆」を選びがちだった私は、その日以降、どちらかに偏ることなく、双方の納豆を口にするようになったように思う。
好き嫌いが分かれる納豆ですけれど、栄養バランスに長けた食品のひとつですので、今回は、納豆のお話をシェアさせていただこうかと思っております。
ご興味ありましたら、お好きなお飲み物片手に、お付き合いいただければと思います。
納豆と言えば、免疫力を上げたり、血の巡りを良くすることに長けていることから、血栓や脳梗塞、動脈硬化などを防ぐために働いてくれる食品だと言われています。
他にも疲労回復やアンチエイジング効果、口内炎や骨粗鬆症を予防したり、腸内環境を整えて便通をスムースにするために働いてくれたりと、美味しいだけでなく頼りになる食品です。
「ひきわり納豆」と「粒納豆」の双方ともに、このような働きをしてくれるのですが、製造工程の違いから、それぞれが得意としている分野があるといいます。
冒頭で「ひきわり納豆」は「粒納豆」を砕いたものだと思っていたと申し仕上げましたけれど、「ひきわり納豆」は、大豆を水に浸す前に薄皮をきれいに取り除き、これを細かく砕いたものに納豆菌をまぶして発酵させるのだそう。
こうすると納豆の表面積が増えるので、「粒納豆」よりも「ひきわり納豆」に多くの納豆菌が付着し、その結果、「ひきわり納豆」には「粒納豆」よりも多くのビタミンB、ビタミンE、ビタミンKが含まれた納豆に仕上がっているのだとか。
ビタミンBは、幸せのレシピ集内では度々登場する栄養素ですが、体内に取り込んだ糖質や脂質を代謝させる際に必ず必要になり栄養素ですので、糖質や脂質を豊富に含んだ食材を口にする際に一緒に摂ることで、それらをスムースにエネルギーに変えてくれます。
他にも疲労回復や口内炎の予防にも働きます。
ビタミンEは、血の巡りをスムースにして、肌トラブルを予防したり改善したりするために使われる栄養素ですし、
ビタミンKは骨や歯を丈夫に保つためには欠かすことができない栄養素ですので、骨粗鬆症を気にされる女性にぴったりです。
栄養価が高く良いことばかりなので、納豆を食べるときは「ひきわり納豆」を選ぼうと思った方もいらっしゃるかと思いますが、「ひきわり納豆」にもウィークポイントがあります。
それは、製造工程において食物繊維の固まりでもある豆の薄皮を取り除いてしまっていること。
一番良いのは、どちらの納豆もバランスよく口にすることなのですが、敢えて食べ分けるとするならば、胃腸が弱い方や胃腸の調子が悪いとき、骨粗鬆症を予防したい方は「ひきわり納豆」を。
どの栄養素もバランスよく、ある一定量摂取したいという方や便秘を解消したい方、糖尿病を予防したい方などは「粒納豆」が、効率よく必要な栄養素を摂ることができるようです。
ただ、何事もバランスですので、お嫌いでなければ「ひきわり納豆」も「粒納豆」も気分やメニューによって食べ分けてみてはいかがでしょうか。
以前、木綿豆腐と絹ごし豆腐の違いに触れたことがありましたけれど、大豆を使った食品には派手さはないけれど、奥深い個性を持った食品が多いように思います。
食卓を楽しみながら、美容と健康を丸ごと手にするヒントにしていただけましたら幸いです。
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