幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

お約束はスピナッチを使うことだけ。

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パンを美味しく食べたくて……いや、そのままでも美味しいパンを、より一層美味しく食べたくてサバ缶で和風のリエットを作った。

サバ缶という存在が、本来であれば手間暇かかることの全てを私の代わりに済ませてくれていたので、所要時間5分ほどで作業が完了してしまった。

もう少し何かを作っていたい衝動に駆られたものだから、勢いに任せて野菜室を空けるとホウレン草とキノコが入っていた。

私にとってこの組み合わせはスピナッチサンドなのである。

それならばと、スピナッチサンドの具を作ってしまおうとキッチン台の前に立った。

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スピナッチサンドとは、スピナッチサンドウィッチの略で早い話、ホウレンソウが入ったサンドウィッチのことである。

どこにでもありそうなサンドウィッチの具材なのだけれど、私はイギリスに住んでいた頃に、これを数えきれないほど食べたのである。

きっと食べすぎて馴染み過ぎてしまったのだろう。

帰国後はスピナッチサンドウィッチを食べたいと思うこと無く過ごしてきた。

しかし、最近はどういう訳だか、あの頃の味をとても懐かしい味として思い出すのだ。

このスピナッチ(ホウレン草)サンドウィッチは、スピナッチサンド、ポパイサンドと呼ばれることもあるサンドウィッチで、具材にホウレン草を使うこと以外の決め事はない自由な一品だ。

パンに挟む具材は、茹でたホウレン草と茹で卵のみじん切りと合わせてあったり、ホウレン草と人参の組み合わせがあったり、キノコやチーズ、その他、お店や各家庭によって様々な組み合わせのものが挟まっている。

私が気に入っていたものは、ホウレン草、マッシュルーム、パンチェッタ、チーズの組み合わせで、リエットのような状態にしたものが挟んであった。

使うパンも、ハードパンやベーグル、チャパタ、食パンなど何でもありで、そのまま挟んだり、挟んだ後にサンドウィッチをトーストしたりととにかく自由。

しかし、ここまでくるとホウレン草のアリ、ナシは関係ないのではないかと思ってしまうけれど、ホウレン草を抜いてしまうと美味しさも味も半減し、やはりそれはスピナッチサンドではないのである。

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この日は、色々と食材が揃っていなかったけれどホウレン草とエリンギと生ハムがあったので、これで自家製スピナッチサンドの具を作ることにした。

作りながら、知人が実家の母の味だと言って作ってくれたスピナッチサンドは、ホウレン草と茹で卵のみじん切りが甘めのマヨネーズで和えてあったことを思い出した。

また別のお宅でご馳走になったものにはカリカリに焼いたベーコンが挟んであって、なかなかベーコンを噛みきることが出来ずに苦労したことがあった。

あまり美味しいものが無いと言われるイギリス。

これに関しては肯定も否定もしないけれど、楽しむことができる味は色々とあるように思う。

こうして、この日はサバのリエットとスピナッチサンドの具を作り終え、いざ実食。

というタイミングでパンが無いことに気付いたワタクシ……。

呆然とした後、これらは数日かけてパスタソースへと変身し、私の胃袋へと旅立っていった。

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スピナッチサンドウィッチは、ホウレン草を使うことだけがお約束という簡単メニューです。

お時間ありましたら、ホウレン草とお好きな具材をパンに挟んでスピナッチサンドウィッチを英国気分で楽しんでみてはいかがでしょうか。

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