幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

似て非なる「けんぴ」と旅の予行練習と。

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その日のティータイムのおともは、芋けんぴ。

短冊状にカットしたさつま芋を油で揚げて甘い蜜が絡めてあることに変わりはないのだけれど、この日の芋けんぴは、芋けんぴと大学芋の良いとこ取りをしたようなタイプのものである。

カリッとしているのは外側だけで中は見た目以上にしっとりとしており、短冊状にしたスイートポテトを食べているような気分になった。

いつだったか出身が高知県だという方とお仕事をご一緒する機会があったのだけれど、その方は、高知県へ行ったことがないと言う私に、高知県のおすすめを沢山教えてくださった。

そしてそのときに、芋けんぴは高知県の名物だということを知るのである。

名物の話の中で特に記憶に残っているのは郷土菓子の「けんぴ」のこと。

当時の私や私の周りにいる人たちは、芋けんぴのことを「芋けんぴ」と呼ぶ以外に、「芋かりんとう」、「けんぴ」などと呼ぶことがあったのだけれど、「けんぴ=芋けんぴ」ではないと指摘されて初めて、高知県には芋けんぴではない「けんぴ」という名の郷土菓子があることを知ったのである。

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聞けば、「けんぴ」とは、小麦粉とお砂糖、卵で作った生地を棒状に成形して焼いたお菓子で、その素朴な味わいは卵ボウロのようでもあるという。

卵ボウロのようというフレーズから、ほろりと口の中で崩れるような食感を想像していると、

けんぴの堅さは、中途半端な気持ちで噛めば歯が折れるほどに堅く、漢字で堅干(けんぴ)と記されることもあるという説明が続き、妙に身構えたように記憶している。

「芋けんぴ」という名の語源は所説あるようなのだけれど、その中のひとつには、この高知県の「けんぴ」というお菓子と「芋けんぴ」の見た目が似ていることから、芋けんぴは芋で作ったけんぴ、「芋けんぴ」と呼ばれるようになったとう説があるというのだ。

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他に多くの高知県の見どころ、食べどころなどを聞いたけれど、あの時の私たちの注目は、芋けんぴの名にも関わっている「けんぴ」とやらに集中した。

取り寄せて試食してみようという話が出たはずなのだけれど、いつの間にかあやふやになり、試食する機会がないまま今に至っている。

このタイミングで思い出したのも何かしらの縁であろう。

実際に高知県へ行ってみるのが一番なのだけれど、高知県観光を楽しむことができるのはもう少し先になりそうなので、予行練習も兼ねて歴史ある「けんぴ」とやらを、その他の高知名物と一緒に取り寄せて楽しんでみることを計画中である。

思い立った勢いに任せて足を運ぶことができない現状はもどかしいけれど、いつでも行くことができると思っていたときよりも下調べに熱が入り、これはこれで悪くないと思った。

ほっとできる優しいお味の芋けんぴを召し上がる機会がありました折には、今回のお話の何かしらを思い出していただけましたら幸いです。

本日も心が“るんっ♪”と弾む瞬間がありますように☆彡

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