幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

まつ毛の気遣い、人に届かず。女性の願い、まつ毛に届かず。

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時折、目を丸ごと水洗いしてしまいたい気分になることがある。

友人にそう言うと、その表現は怖いから止めてくれと言われてしまうのだけれど、花粉が飛び交う時季などは特にそう思う。

そして、「丸ごと」という願いは叶わないものだと早々に見切りをつけて、アイボンなるお助けアイテムに手を伸ばすのだ。

先日は、数年に1度ほどのペースでお世話になっているこのアイテムを数年ぶりに購入した。

陳列棚の前へ行くと以前よりも種類が増えていたため、きっと私のように、目を丸ごと水洗いしてしまいたい気分になる方が多いのではないだろうかと、勝手なことを思った。

自宅に戻り、慣れた手つきで目を洗おうとするも、ピンク色をした洗浄液が目元から顔を伝って首まで流れるという失態をおかし、目の洗浄どころではなくなった。

どういうわけか、何度やっても洗浄液をこぼしてしまうのである。

1本使い切る頃には上達しているに違いないと米粒ほどの希望を抱きつつ、キャップを洗っていると抜け落ちたまつ毛が排水溝へと流れていった。

まつ毛は1カ月ほどすると抜け落ちるという。

なんでも、これ以上伸びてしまうと目を傷つけてしまうと思われる、程よい長さで抜け落ちるようになっているというのだ。

しかし、女性の多くは「まつ毛よ、伸びよ!増えよ!」と様々なアイテムを使用する。

これをまつ毛はどう感じているのだろうかと、またくだらない脳内劇場を繰り広げそうになる自分を落ち着かせつつピンク色のボトルを片付けた。

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日本人のまつ毛は、欧米人のそれと比べると短く密集度も薄いという。

そうだと知ったのは、外国暮らし中に知人から「あなたのまつ毛、貧相ね」と言われたことがきっかけだった。

そして、話題はアジア人のまつ毛は貧相だという話に発展したのである。

誤解なきよう書き記しておくけれど、これは人種差別的な発言ではなく、欧米人とアジア人は、こういうところが違うよねという話題だったというだけで、その場は非常に和やかなムードであった。

とは言うものの、マスカラやビューラーを使ったメイクを楽しむことはあったけれど、そう指摘されるまで自分のまつ毛のことを、特段長くも多くもないけれど、貧相だと思ったことの無かった私にとっては、衝撃的な物言いでもあったようにも思う。

しかし、彼らと比べると確かに短いし少なかったのである。

まつ毛には、目に入る様々な埃を防いだり、目を何かしらの衝撃から守るために、瞼を閉じるタイミングを知らせるセンサーのような役割があるけれど、

その機能を思いっきり発揮するためは、個々の目の大きさに合ったまつ毛の長さ、密集度をしているだけなのである。

当時、そのような結論に達したと記憶している。

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それから随分と年月が経っているけれど、巷には伸びよ!増えよ!のアイテムが減ることはなく、最近ではまつ毛を伸ばすためのサプリメントまで登場している。

少し前、興味本位でパッケージを手に取ってみたことがあるのだけれど、サプリメントの中身はビタミンやミネラル、ポリアミンといった構成のシンプルなものであった。

聞き慣れないポリアミンという名に触れると、これを飲めば!という気になることもあるけれど、この栄養素は割と幅広い食材に含まれている。

特に大豆製品やチーズなどには多いと言われており、まつ毛を育てる以外にも動脈硬化を防ぐ手助けをしてくれると言われている。

必要な成分のみを抽出してあるサプリメントは使い方ひとつなので、私は肯定派でも否定派でもないのだけれど、まつ毛を育てる目的でサプリメントに手を伸ばすときには、毎日の食事を意識してからでも遅くないように思う。

まつ毛の気遣い、人に届かず。

女性の願い、まつ毛に届かず。

どのような関係にも、ほんの少しのすれ違いはつきものであるようだ。

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