横断歩道へ向かっていると既に信号待ちをしている数名の小学生が目に入った。
身体よりも大きなランドセルにサブバッグを持ち、首からは水筒もぶら下げていた。
顔の半分はマスクに覆われており、学校と家の往復も、先人達の時代とは異なる意味で大変だと思った。
彼らの少し後ろに立っていると、一人の少年がマスクを慣れた手つきで外し、水筒の中身を飲み始めた。
余程喉が渇いていたようで、随分と長い時間、水筒の中身を吸い上げていた。
少年が水筒についているストローから口を話すと、横に立っていた少年がストローの先がギザギザになっているのはどうしてなのか、尋ねた。
青に変わった信号を確認した水筒の少年は、横断歩道を渡りながらストローを噛んでいたらこうなったと答えていた。
大人になってからもストローの先を噛んでしまう癖を持つ方がいらっしゃるけれど、ストローの噛み癖には、人の心理状態が現れると言われている。
その心理状態として挙げられるものの中には、ストレスがある。
ストレスにも色々とあるけれど、いつの間にか抱え込んでしまっているストレスを、ストローを噛むことで発散させていたり、
目の前で起こっているモノゴトや状況に対して感じたストレスを、ストローを噛むことで手っ取り早く発散させていたりするという。
他にも、感じているストレスをイライラとして爆発させてしまぬよう、イライラを抑えるための手段としてストローを噛んでいる場合があったり、
自分が期待していたような評価を周りから得ることができないことに対しての不満や、もっと認めて欲しいという承認欲求などが、ストローを噛むという行為に現れるとも。
これらは、大人になってからストローを噛むようになった方の原因で、
ストローの噛み癖が幼い頃からある方の場合は、幼い頃の環境や経験が関係していることも多く、思うように甘えられなかったことや、甘え足りなかったという思いを、ストローを噛むことで昇華させようとしている。などと言われている。
カフェなどで、無意識にストローを噛んでいる方を見かけると、見てはいけない姿を見てしまったような気がして目のやり場に困ることがあるけれど、単純に噛んでいるのではなく、何かしらの理由が、そこにはあるようだ。
ストローを噛んでしまう癖がある方や、そのような癖はないけれど時々噛んでしまうことがあると言う方は、取り除くことができるようなストレスが原因であれば、そのストレスを緩和したり取り除くことを意識してみるのも良いのかもしれません。
また、お子様がストローを噛んでしまうという場合は、ストレスや甘えたいときだけでなく、感情表現として「噛むこと」を使っているだけで、表現方法が豊かになるにつれて噛まなくなることもあるようですので、単純に止めさせるだけでなく原因も探るようにすると再発を防ぐことができるとも言われています。
自分ではなかなか気付くことができない自分の癖ですけれど、理由もなくということは稀なのかもしれません。
何かしらのヒントにしていただけましたら幸いです。
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