時折、手を伸ばしたくなる北見のハッカ飴。
ミントの葉を模した見た目の可愛さも惹かれる理由のひとつだけれど、ひと粒の満足度が高いような気がして、私の中でミントキャンディーと言えば北見のそれ、という印象がある。
近所で購入できるという安心感からなのか、頻繁に購入しているとは言えない頻度での利用なのだけれど、時折という頻度が北見のハッカ飴の美味しさをより鮮明に刻んでくれているようにも思う。
先日は、用事ついでに陳列棚を見回ると、いつもはハッカ飴の隣に並んでいるハッカ油スプレーが品切れになっていた。
あまり見かけない光景だと思っていると、少し離れた場所から店員の方が、マスクに清涼感を持たせたい方やマスクの消臭目的で購入される方が増えていると教えてくださった。
加えて、入手困難になっているのではなく、通常ペースで入荷しているのでご安心くださいと言われ、お店側の先回りの配慮に、今年の諸々がギュッと詰まっているように感じた。
夏は清涼感を期待してハッカスプレーを網戸に噴霧する話を見聞きするけれど、今年はそこにマスクが加わったようだ。
意外にも使い勝手が良く、用途も幅広いハッカ油なのだけれど、このように成分を濃縮してあるものはハッカ油に限らずペットにとっては劇薬になるため、ペットと暮らしているご家庭で精油の類を使用する際には、ペットへの影響を確認する必要があることも念のため、書き添えておこうと思う。
ミントといえば、フレッシュな葉を摘んで淹れるミントティーの美味しさは格別である。
乾燥葉を使って淹れたものも美味しいのだけれど、ミントの瑞々しさがダイレクトに口の中に広がる感覚は、フレッシュな葉ならではだ。
その美味しさにはまった方の中には、手軽に育てられるという説明書きにつられて、ミントを自宅栽培する方がいらっしゃる。
しかし、誰が名付けたのかは存じ上げないのだけれど「ミントテロ」という言葉があるくらい、ミントは厄介な植物なのだ。
一見、ダメージに弱いハーブのように見えるけれど、圧倒的な繁殖力を持っており、庭や鉢をあっという間に乗っ取り、簡単には駆除できない状態にすると言われている。
また、近くのご家庭の庭で育てられているミントの種が、何かしらの偶然が重なって自宅庭に飛んできて芽を出した場合、気付かなければあっという間に庭に広がってしまうため、素人が育てる際には育てる環境をしっかりと見極める必要があるという。
私も、実家の父が鉢植えで育てたミントで淹れたミントティーを振る舞ってくれていたのだけれど、いつの間にかミントの鉢植えが実家から姿を消していたことを思うと、手に負えなくなったのではないだろうかと、今は思う。
だから私は、袋詰めされたフレッシュミントを購入し、茎の切り口を、切り花を扱うときのように水揚げし、グラスに生けた状態で使うことにしている。
湿らせたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫で保存する方法もあるけれど、これだと目につかず、気付けば葉が黒く変色して使い物にならないことが多いため、
フレッシュミントを購入したときには、鑑賞と食用を兼ねてグラスに生けて、そこから摘み取るスタイルがおすすめである。
できるだけ日持ちさせるコツは、葉っぱが水に触れないような水量に生け、毎日新鮮な水に挿しておくこと。
こうすると、葉を無駄にせず日持ちさせることが可能だ。
続いていた雨が終わればやってくる本格的な暑さ。
目にも優しいミントのフレッシュグリーンと清涼感ある香りで、キッチンを美味しく、涼やかにコーディネートしてみてはいかがでしょうか。
暮らしのひとこまを楽しむヒントやきっかけにしていただけましたら幸いです。
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