友人からカラフルなわらび餅の画像が届いた。
自宅にあったかき氷シロップに付けて着色したというそれは、ブルーハワイのシロップに漬けたものはキレイなブルーに、レモンシロップに漬けたものは目が覚めるようなイエローに染まっていた。
ガラスの器に盛られた、キレイで楽し気で夏らしいそれを眺めていると、今度は、大きなガラスボウルの中にカラフルわらび餅とカットフルーツ、サイダーを入れて作ったというフルーツポンチの画像が送られてきた。
エネルギッシュな色合いは、目から受け取るビタミン剤のようで、暑さでグッタリしかけていた私の気持ちをパッと明るくしてくれた。
わらび餅を漬けるだけなら私も作ってみたいと様々な構想が脳裏を巡ったけれど、ホームパーティーを控えている今年の夏は、かき氷シロップを使い切る自信がなく見送ることにした。
これも、少し目線を変えると立派な、夏の自由研究になるのではないだろうかとも思った。
それにしても、かき氷シロップにわらび餅を漬けてみるだなんて、私には思いつかない発想でワクワクした。
目から受け取るビタミン剤と言えば、夏特有の光にも、そういった効果があるように思う。
最近、我が家のベランダに時折、七色の光が出現する。
理由は分からないけれど、時折という頻度から想像するに、何らかの条件が重なって表れる光のようだ。
ベランダフロアにガーデンテーブルの透かし模様が影を落とすとき、その模様の一部に帯状の七色の光がかかるのだけれど、その七色もエネルギッシュな夏色をしており、ついつい見入ってしまうのだ。
こういった帯状の七色の光が空に現れることがある。
これは虹ではなく環水平アーク(かんすいへいあーく)と呼ばれるもので、空のもっと上の空、というのは変な表現だけれども、空のとても高い位置にある雲に含まれている氷に太陽光があたることで生まれる光だという。
小さくて色が濃い虹か、と思ってしまいそうだけれど、私たちが良く知る虹とは別物だ。
簡単な見分け方は、アーチ状に現れるものは虹で、帯状に見えるものは環水平アーク(かんすいへいあーく)だと言われている。
更に、先人たちの時代から吉兆のサインとして親しまれてきたものに、虹色の雲、彩雲(さいうん)と呼ばれる雲がある。
環水平アーク(かんすいへいあーく)を見ると彩雲だと思うことがあるのだけれど、こちらもまた別物だという。
彩雲は雲が太陽の近くを通り過ぎるときに、雲が太陽の光で染められて発色するのだとか。
地上の私たちには、雲の状況や状態など分かるはずもなく、彩雲と環水平アーク(かんすいへいあーく)の区別も難しいのだけれど、
こちらは、虹がある部分に集まっているように見えるものは彩雲、まるで空を上下に分けるようにスーッと帯状に伸びているものは環水平アーク(かんすいへいあーく)という風に見分けるそうだ。
何だかややこしいけれど、豪快に迷いなく一直線に伸びた七色の光が空に浮かんでいるときには、環水平アーク(かんすいへいあーく)だと思って良いようだ。
こちらの七色の光は、梅雨が明けて夏に入った今頃から晩夏辺りに見ることができる、夏季限定天空ショーのひとつ。
とはいうものの神出鬼没な七色の光ですので、空を見上げて出会えた時には、今回のお話をちらりと思いだしていただきまして、天空から小さなハッピーを受け取ってくださいませ。
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