春分の日は、たくさんの方々に感謝する日
春分は、昼と夜の長さが(だいたい)同じになる日です。
昔の人は、自然に感謝し春を祝福する日としていたようです。
長い間冬眠をしていた動物たちが動き始め、
草木が芽吹き、
人の中からもやる気が溢れ出るときです。
また、この日の前後にご先祖様への感謝の気持ちを伝えるために
お墓参りに行く習慣もありますね。
皆さんのご予定はいかがでしょうか。
私はお墓が遠方にあるため、ご先祖様へのお花は母へ託し
自宅から手を合わせて「ありがとう」を伝えようかと思っております。
なかなかタイミングが合わない方はお出かけ前、
少し時間が出来たときに、
胸の中でご先祖様へ感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか?
お墓の前でなくとも想いは伝わる気がいたします。
日本人が大切にしてきた日のひとつでもある春分の日ですが、
先日お話させていただいた閏(うるう)年と同じような理由で、
春分の日も、その年によって変わります。
これは、国立天文台の皆さんが
研究や計算、観測を重ねて割り出してくださっています。
祝日としての春分の日、秋分の日は、
毎年2月1日に発行される国の広報誌・官報というものに
翌年の春分の日、秋分の日の日付を載せた「暦要項(れきようこう)」が掲載されます。
ちなみに、官報はこういうものです。
この官報への暦要項(れきようこう)掲載があって初めて
翌年の春分の日と秋分の日が正式決定となります。
このことからも分かるように、
春分の日は、祝日とは違い
あらかじめ月日が定められてはいません。
内閣府が公開している「国民の祝日に関する法律」でも
春分の日は「春分日」と記載され、月日は伏せられているのです。
ですから、春分の日は、3月20日だったり21日だったり毎年同じではないわけです。
どうして一定の日ではないのか?というと
太陽は星々の間を移動しています。
この時に太陽が通る道を「黄道」といいます。
また、地球の赤道を天にまで延長したものを「天の赤道」といいます。
黄道と天の赤道は、お互いが傾いているので2点で交差するのですが、
この交差する点の片方を「春分点」、
もう片方を「秋分点」と呼んでいます。
この点の部分を太陽が通り過ぎる時間帯を含む日を、
それぞれ春分の日、秋分の日、としているようです。
閏(うるう)年の時と同じで日にちを決めてしまいますと、
毎年少しずつ、交差する点を太陽が通り過ぎる時間がずれてしまいます。
また、地球の運行状態は同じように見えて一定ではなく常に変化しています。
未来も同じ条件であるとは限らないため、
多くの方々が日々、研究や調査、観測を続けて下さっているのです。
普段の私たちは、
閏(うるう)年や春分の日に気を取られることなく日々を過ごしていますが
答えのない自然を相手に頑張ってくださっている方々のおかげもあって
未来の日付や時間、朝、昼、晩という感覚を皆と共有しながら過ごすことが出来ています。
春分の日は、色々なことに、たくさんの方々に感謝する日ですね。
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