2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
友人との雑談中、不意に、このようなことを尋ねられた。 柊希は和歌とかの本が鞄に入っていることが多いけれど、何を思いながら読んでるの?と。 何を思いながら……、始めての問いかけというものは思考が一瞬、行き場を失う。 あんなことや、こんなことや、と…
今夜は今月2回目の満月が見ることができます。 満月というだけではなく、今年注目されている天体ショーのひとつでもある「皆既月食」が起こることもあり、 様々な媒体で取り上げられているのを見聞きしたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 今夜…
肌を突き刺すような冷たい空気に陽射しが反射して見えたその日、私は駅のホームで首に巻いていたストールに顔の半分を埋めながら電車を待っていた。 左隣には紺色のスーツを着た男性が、私の後ろには太陽のように鮮やかなオレンジ色のダウンを着た女の子と母…
昨年末に準備したお正月用の切り花が未だに元気に咲いてくれている。 幾度となく行った水あげが功を奏したのだろう。 一度はそのお役目を終えようとしていた花たちが息を吹き返し、 気付けば一か月ほど咲き続けてくれている。 もちろん、随分と小さなブーケ…
音楽を取っ替え引っ替え部屋に流しながら紙資料の整理に勤しんでいたのだけれど、 作業が思うようにはかどらず、しばらくの間、真っ白な天井を見上げていた。 暖房によって乾いた室内の空気に混ざり広がるメロディーは、 その音もまた乾いているように感じら…
バラエティーショップに立ち寄った。 お目当てのものが並べられているはずの陳列棚にあったのは商品ではなくソールドアウトの札。 残念感が少しばかり緩和したように感じられたのは、 札に描かれた頭を下げた少年キャラクターの味のあるイラストのおかげだっ…
ビューティーケアもヘルスケアも腸内環境から始まる、 というような情報を至る所で目にするようになりましたね。 ヨーグルトや発酵食品などを積極的に摂取して 腸内環境を整えているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 先日、医療従事者の方と腸…
久しぶりにテレビ越しに再会したパンダのシャンシャン(香香)は、 少し見ない間に、すっかりパンダの風貌になっていた。 生まれて間もない頃の彼女の体はピンク色を帯びており、 俵型のおむすびのようなボディーが印象的だった。 ピンク色の体から少しずつパ…
この際、ステンレス製の串を買ってしまおうかな。 キッチンで、そのようなひとり言をブツブツと呟きながら鶏肉とネギに串打ちを施した。 このまま焼いたのでは竹串を焦がしてしまうため、持ち手部分にはアルミホイルを巻き付けた。 いつものことだとは言え、…
もうすぐ満月がやってくる。 1月の満月はウルフムーン(狼月)と呼ばれることがあるけれど、 ここ最近の、冬が本気を出したかのような気候を思い返すと、 今年はアイスムーン(氷月)の呼び名の方がしっくりくるようにも思う。 確か先日、2018年が始まった…
冷蔵庫を開けると中途半端に残っているチューブタイプのワサビが目に留まった。 そろそろ使い切ってしまいたいという衝動に駆られ、 その日のサラダはワサビドレッシングでいただくことにした。 ボウルの中にワサビを絞り出していると友人宅での出来事を思い…
歩きながら時計に視線を落とすと待ち合わせの時間まで30分ほどあった。 あまりの寒さに冷えた体を温めるべく、その場から一番近いカフェへと直行した。 ドアを押し開けて店内に入ると、その瞬間から自分の体が、 じわじわと溶かされていく氷にでもなったか…
もし、時間を共にする相手との会話を弾ませられる飲み物があったなら、 飲んでみたいと思いますか? 「時間を共にする相手との会話を弾ませられる飲み物」という言い方をしてしまうと、 魔法のように聞こえてしまうけれど、 過去に、そのような効果が期待で…
用事を済ませ、建物の外へ出ると雨が雪へと変わりかけていた。 大きな雨粒に時折混ざる雪が妙に神秘的に思えて、 数十メートル先にある横断歩道まで、傘を差さずに歩くことにした。 本格的な「雪」になるまでには「冷え」が足りなかったのだろう、 神秘的な…
先延ばしにしていた、年に一度の健康診断を受けに行った。 ここ数年は、込み合う時間帯を避けていることもあり、 その日に受診する方々の中で一番最後ということが多い。 検査をして下さる皆さんが「この人で最後だ」、そう思っているのかは分からないけれど…
仕事の都合でヨーロッパへ引越した友人が、 「髪の毛がこんな風になってしまいました」というメッセージと共に 豪快な寝ぐせが付いた写真を送ってきた。 始めは、その豪快な寝ぐせを見て笑わせてもらっていたのだけれど、 艶やかなロングヘアーがトレードマ…
スーパーの一角にあるフルーツショップの前を通りかかると、様々なフルーツの、熟れた甘い香りが鼻と脳を擽った。 素敵な化粧箱や籠に丁寧に詰められたスペシャルなフルーツたちは、照明効果も相まって宝石のように輝いて見えた。 香りを楽しみながら通り過…
人の記憶力というものは不思議なものだ、と感じられるような出来事が時々起こる。 先日、外出予定があった私は身支度を済ませた。 あとは靴を履いて玄関ドアを押し開けるだけ、という状態になったとき、 「準備万端」、心の中でそう思った。 と同時に、「準…
食育に携わっている知人からよく耳にすることがある。 多くのお野菜が一年を通して出回っていることから、 私たちは、好きな時に好きなお野菜を好きなだけ口にできるありがたい環境に居る。 ただ、その環境によって、子どもたちの多くが、 お野菜の旬を知ら…
冬の装いもひと通り楽しみ、そろそろ春の装いに心惹かれる頃ではありますが、 もうしばらくは、冬アイテムの出番が続きそうですね。 重ね着などが増えるこの時季は、着替える際に、 バチバチッと弾け飛ぶ静電気にハラハラしている方もいらっしゃるのではない…
既に手帳からは取り外されている昨年のレフィルを手に取り、 真っ新なトランプを扱うかのようにしてレフィルにパラパラと風を送り込んだ。 一年という月日を経る中で染み込んだインクの重みなのだろう、 一枚、一枚からは程よい重みを感じたような気がした。…
いつもお世話になっている経絡アロマセラピストの方に、 「寝る前に、このポーズで血の巡りを良くしてみたらどうでしょう」という提案をいただいた。 ほぐしていただいた体の柔らかさと、 血の巡りがすこぶる良くなって熱を帯びた体を確かめるように首を回し…
先日、必要に迫られて、いくつかの文献をはしごしていたのだけれど、 その中で、「玉の輿」という言葉が江戸時代からあったということを知った。 私が必要としていた内容からは随分とかけ離れていたのだけれど、 私の思考は更に本筋から離れ、いつの間にか「…
最近、陽射しが暖かいですね。 もう少し、冬は続くのでしょうけれど、柔らかな陽射しに心が揺さぶられるとき、 身体も春を待ち侘びているのだと感じられたりも致します。 ほんの少し防寒の手を緩める機会があったからなのか、 知人女性から、「首に米粒より…
その日は、前日の凍るような寒さとは打って変わって“冬の日”と言うには暖かい日だった。 換気のために開けた窓から入る風は心地よく、しばらくの間、窓を開け放っておくことにした。 寒さが和らぐと、知らぬ間に縮こまってしまっていた全身の毛穴が、 じんわ…
万能洗剤として知名度を上げた重曹ですが、 バラエティーショップなどでは、重曹を使用したボディーケアコスメを随分と多く見かけるようになりました。 重曹は、お料理やお掃除だけでなく、 ボディーケアコスメとしても万能だということをご存知でしょうか。…
一昨年だっただろうか。 気付けば随分と長いお付き合いを重ねてきている友人に、 クリスマスプレゼントに欲しいものを尋ねた。 すると、友人は「う~ん」と絞り出したような声を漏らしながら天井を見上げた。 その様子を眺めつつ、お酒をいただいているとグ…
突然ですが、モアイ像ってご存知ですか? そうそう、あれです、イースター島にある石造です。 ではモヤイ像は? 今回は、そのようなお話を少々。 お時間がありましたら、お好きなお飲み物を片手にお付き合いくださいませ。 先日、知人らとイースター島にある…
電車のボックスシートに座りバッグの中を整えていると、 背後から女子高校生たちのヒソヒソ声が聞こえてきた。 特段、気に留めることもなくバッグの中を整えていると、ねぇ、ボヘミアンって何? そのような声が聞こえてきて思わずバッグの中で動かしていた手…
随分と長い間、会っていない友人がおります。 普段も連絡を取り合うこともないのだけれど、 年に一度だけ、年賀状で互いの近況を簡単に報告し合う仲。 その友人から今年も年賀状が届いたのですが、 今年は遠い日のエピソードと近況が、とある呪文と共に記さ…