幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

お伽話や神話

夢の中を行き来する彼らのこと。

赤土色をしたレンガに囲まれた花壇の端に、一冊の本がが置いてあった。 側には「落とし物」と書かれた紙の一部が、風で飛ばぬよう本に挟まれていた。 紙が生温い風に煽られてハタハタと音を立てるものだから、信号待ちをする人たちがチラチラとその辺りへ視…

豹変するおじいさん、その名はザントマン。

早く眠らなくてはと思いつつも、手に取った本の続きを知りたくて夜更かしをした。 その間、瞼が何度も閉じかけていたのだけれど知りたいことにまで辿り着かず、ショボショボする目を擦りつつ読み続けた。 ふっと集中力が途切れ時計へ視線を向けると、もうす…

コロポックルの居場所。

時間を見つけては持ち物を見直しているのだけれど、時折、この作業はいつまで続くのだろうかと思う。 半年前には必要だと思っていたものが半年後には役目を終えていることもあり、持ち物を通して自分の変化を感じたりもしている。 年々身軽になっており、物…

ミントテロとミントとの素敵な関係。

時折、手を伸ばしたくなる北見のハッカ飴。 ミントの葉を模した見た目の可愛さも惹かれる理由のひとつだけれど、ひと粒の満足度が高いような気がして、私の中でミントキャンディーと言えば北見のそれ、という印象がある。 近所で購入できるという安心感から…

読書気分で要点だけをつまみ食い|雨上がりに思い出した、大宴会と日本舞踊。

雨が上がったその日、イチョウが並ぶ通りを歩くと葉が付いたイチョウの実、いや、銀杏の実があちらこちらに落ちていた。 その光景は、前日の雨風が、イチョウの葉や銀杏の実を枝から振り落とすほどのものだったことがひと目で分かるものだった。 必要なこと…

無理に枠にはめる必要はないようだ。

和柄が側面をぐるりと囲む蕎麦猪口を出し、ミックスナッツを入れた。 カランカランッと食欲をそそる音がしたかと思えば、あっという間に蕎麦猪口内が密状態になった。 食塩がまぶしてあるものも美味しいけれど、自宅用に購入するものは決まって塩分不使用の…

七夕に降る雨は涙。 

毎年この時季になると、七夕飾りの竹が設置されるショッピングモールがあるのだけれど、今年は竹の代わりに、感染症を防ぐため竹や短冊を設置しないことが書かれた貼り紙があった。 この短冊を利用したことは無かったけれど、竹に飾られる短冊が日に日に増え…

甘いお茶を頭から!?

明日は友人、知人、複数人の誕生日である。 年に数日、複数人の誕生日が重なる日があるのだけれど、4月8日はお釈迦様が生まれた日だと言われていることもあり、忘れることなくお祝いメッセージを届けることができているように思う。 聞くところによると、…

知名度が密かに上昇しているアマビエとは何ぞや?

最近、国内外のアーティストの方々が描いたり、作製したアマビエを目にする機会が増えた。 「国内外を問わず」というところに、世界規模での一体感が感じられる。 アーティストの個性や思いが感じられて目や心の保養にもなるのだけれど、ご利益もあってほし…

ペーパーナプキンとアダムの林檎。

ペーパーナプキンの残量が減ってきていたため、グッと心惹かれるようなデザインのものはないか探すことにした。 無いと困るようなものではないのだけれど、あればあったで重宝することも多いため、惹かれるものとの出会いがあったときにのみ購入するアイテム…

古い道具から繋がる三種の神器。

考え事をしながら歩いていると、カチカチッ、カチッカチッと聞きなれない音がした。 その音の正体を突き止めようと、ひと目に怪しい人物だと映らない程度に辺りを見回すと、内装工事中の店舗の外で作業員の方々が石で石を叩き崩しているところだった。 素材…

ヘベレケを追う!

塀の上に、お行儀よく並んでいる雀御一行様の姿があった。 私は、この時季に目にする「ふくら雀(福来雀)」が好きだ。 「ふくら雀(福来雀)」とは、体を覆っている羽根の隅々にまで空気をたっぷりと含ませて、まるでダウンジャケットでも羽織っているのではな…

ダイヤモンドリリーと箱入り娘。

この日私は、様々な意味合いの「箱入り娘」という言葉を多く見聞きした。 その対象も人や動物など様々で、見聞きする度に、日本語は使い手次第で如何様にも変化する面白いものだと思った。 そのようなことを思っているときというのは、無意識に私のアンテナ…

大人になった今だからこそ出来る「昔ばなし」の楽しみ方。

どこからかメロディアスな口笛が聞こえてきた。 しかも、外で暴れている強めの風の音と相まって、摩訶不思議な楽曲のように思えた。 しばらくの間、作業を行いながら聞いていたのだけれど、その口笛が割とすぐ傍から聞こえているように思い、席を立って音が…

キッチンでとっておきのピオニー選び。

キッチンでふと、明治座のカフェにある和風サンドウィッチを食べたくなった。 舞台の幕間に設けられた休憩時間のティータイムに、何か少しだけ摘まみたいと感じたときに選ぶメニューである。 パンに挟まれているのは、キュウリや蒲鉾、海苔、胡麻などの食材…

レンゲソウにもスポットライトを。

赤みがかった紫色と爽やかな白で彩られたレンゲソウ(レンゲ/ゲンゲとも)で紙面が満たされているポストカードをいただいた。 こんなにも沢山のレンゲソウが咲いている景色を最後に見たのはいつだろう。 もう随分と長い間、レンゲソウそのものを見ていないよう…

おやゆび姫の世界をマニアックに覗いてみる。

先日立ち寄った花屋には、花びらの先端がフリンジ状になったチューリップが多数入荷していた。 とても洒落たチューリップなのだけれど、その日はスタンダードタイプを欲していたため、購入しないまま花屋を後にした。 帰り道、せっかくの機会だったのだから…

古のモテ男から見る蒲(ガマ)の数珠繋ぎ。

子どもの忘れ物だろう。 道端の花壇に、とてもカラフルな色使いの表紙が印象的な『因幡のしろうさぎ』の絵本が立てかけられていた。 表紙上で白うさぎよりも目立っていたのは、物語内で白うさぎを助けた神様界の大御所であり、スーパーヒーローであり、神様…

ヒヤシンスから始まる小さな美術館巡り。

そろそろ春らしい花でもとフラワーショップに立ち寄った。 店内の中央に設置してあるテーブルの上には売り物ではない、鑑賞用の季節の花が生けてあるのだけれど、その日は色とりどりのヒヤシンスが飾られていた。 ガラス製の花瓶を使って水栽培されているヒ…

なんと潔い美女たちだろうか。

しばらく花屋から足が遠のいていたため、久しぶりに立ち寄ることにした。 店先に並べられているチューリップの球根に目を止めていると、店主が近づいてきて、 チューリップを植えるにはタイムリミットが近づいており、今年の球根は、店先に出ているだけで全…

不思議な力を持つと言われてきた秋の花。

花屋をのぞいたら、素敵な紫苑(しおん)の花がガーデンバケツに生けてあった。 紫苑(しおん)は、花の中央が黄色く、その周りをぐるりと囲む花びらは薄紫色をしていて細長く、 秋を告げるキク科の花である。 小さくて地味な花だと思われることが多いけれど、平…

靴紐の迷信の裏側を、ちらりとのぞき見してみませんか。

バスターミナルに設置してあるベンチに腰かけ、靴紐を通している方がいた。 靴を脱いだ方の足は、もう片方の足の上に乗せられてブラブラと揺れていた。 明かに左右異なる紐色に、靴紐が緩んだのではなく、切れてしまったか何かのアクシデントに見舞われたの…

ザクロの花と与えられた王冠と。

年に片手で数えられるほどしか通る機会がない道を歩いていると、 視界の端で、赤い何かが大きく揺れた気がした。 立ち止まって視界の端の方へ顔を向けると、赤というよりは、南国で目にするような、 鮮やかなオレンジ色に近い赤をした大ぶりの花が目に入った…

キューピッドよ、弓矢の技術を磨きたまえ!?|ギリシャ神話から見るアネモネ編

電車内の座席に座っていた。 途中、ドアが開き、大勢の乗客が降りていった。 すぐに、外の新鮮な空気を車内に連れ込むようにして、新たな乗客が乗り込んできた。 そのような普段通りの光景を眺めていると、どこからともなく、花の香りが漂ってきた。 それは…

パンジーの花の上で繰り広げられている、パンジー家のお家事情をご存知かしら。

道端に並べられた花壇で風に揺れていたのは、フラワー界の甘辛MIXコーデを思わせるような、 深紅色をした花びらの縁を純白のフリンジが囲んでいるフリンジチューリップだった。 そして、そのチューリップの足元は、カラフルなパンジーに彩られていた。 パ…

読書気分で要点だけをつまみ食い|夢虫舞う季節。

春の暖かさを肌で感じながら歩いていると、目の前を蝶が横切った。 蝶は、吉兆モチーフでもあるのだけれど、 私にとって、少々思い入れのある存在でもあることから、見かけるとつい目で追ってしまう。 この時季の時候(じこう)の言葉に夢虫(ゆめむし)というも…

思わず口ずさんでしまうメロディーに紛れ込んでいる、真実とは。 

近所にあるプレスクールの前を通ると可愛らしい声でロンドン橋が聞こえてきた。 ※ここで言うプレスクールとは、0歳児から小学校に入る前までの子どもたちに対して、英語で保育が行われる日本の育児施設のことで、幼稚園のような位置づけの場所のこと。 久し…

プリンセスアリエルのお父さんはマンホールの蓋!?ってどういうこと?

年末の大掃除も兼ねて古い写真を整理していたら、 “真実の口”の名で知られているモニュメントの前で撮った写真が出てきた。 幼い自分を懐かしく思いつつ、 教会の奥に設置されていた真実の口を間近で見るために並んだ当時のことを思い返した。 “真実の口”と…

香りを自由に感じられる贅沢。

日に日に見つけられる秋が増えている今日この頃。 深みのある、秋冬の光景をイメージできるような香りを求めて デパートのパフュームコーナーを覗いた。 もともと香料は、ミイラを殺菌したり保存したり、雑菌の繁殖を防ぐためなどの目的から、 薬品として登…

読書気分で要点だけをつまみ食い|ちょっぴりロマンティックなベターハーフのお話でもいかがかしら。

日本では夫婦の相手側、片割れのことを 配偶者、伴侶、パートナー、相棒、などと表現することがありますが、 英語圏では主に夫婦のことをベターハーフ(Better Half)と表現します。 夫婦のことを指しはするものの、男女間に限らず使うことができる表現です。 …