2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧
テレビ画面に連続して映し出された「秋」の文字に、体の中に留まっている夏の熱が静かに引いていくような気がした。 そして、過ぎ行く準備を始めた季節にもう少しだけと手を伸ばしてみたくなるのも、あわいの時のお約束のように思う。 既に出来上がっている…
本日8月31日は、日本ではアイラブユー(I LOVE YOU)の日なのだそう。 これを制定したのは日本の企業なのだけれど、もとは、英語圏で使われているナンバースラング(俗語、隠語のようなもの)である。 英国在住の頃、友人たちに様々なナンバースラングを教え…
その日は、傘をさすか否か迷うような小雨が、パラついたり止んだりを繰り返す中、古き良き日本の景色を想像させられるような街を散策していた。 橋の上から川をのぞくと川の水は雨で濁っていたけれど、川沿いに植えられている樹木の葉っぱは雨のシャワーを浴…
以前、お肌のコンディションチェックはするけれど、お顔の歪みチェックをしている人は意外と少ない、という話を耳にした。 きっと、すぐに気が付くお肌のコンディションへ意識が持って行かれて、自分の骨格の状態をひいて見るという意識が薄れてしまうのだろ…
この時季の恐怖は、彼らの休息スタイルである。 彼らというのは、夏を夏らしく盛り上げてくれる蝉たちのことで、今年も既に幾度か自宅のベランダでひっくり返っている蝉を発見した。 その豪快な見た目から、我が家のベランダで力尽きてしまったのだろうと判…
今年の夏もスポーツドリンクのお世話になっている。 水分補給であればお水でも十分なのだけれど、この時季は知らぬ間に体に必要な塩分やミネラルまでもが汗と一緒に体の外へ出て行ってしまうため、 必要なものを手っ取り早く一度で補ってしまおうというズボ…
調べものついでに随分と久しぶりに『土佐日記』を手にとった。 作者である紀貫之(きのつらゆき)の名前を目にするのも久しぶりである。 学生の頃は、読まされている、読んでおいた方がいいと言われているものという感覚が強かったのだけれど、あるとき、ふ…
夏休みだからだろうか。 恐竜のおもちゃを握りしめている子どもを何度も見かけた。 恐竜は少年の心を躍らせる何かを備えているのか、恐竜のおもちゃを握りしめていたのは、男の子ばかりであった。 恐竜と男の子を安易に結びつけてしまうのは違うような気もす…
まだまだ残暑厳しい日もあるけれど、足元や小物で秋の装いを取り入れている方が増えてきており、身構えつつ始まった夏も、着々と秋へ移行中だ。 先日は、とある場所でハロウィンの文字を目にし、思わず二度見してしまった。 個人の想いとしては、過ごしやす…
最上階に止まっているエレベーターが下りてくるのを、表示パネルを眺めながら待っていると、 壁に細い枝木がくっついていることに気が付いた。 何をどうしたら、この素材の壁に枝木がくっつくのだろうかと不思議に思いながら眺めていると、それが枝木に擬態…
風に巻き上げられた砂が目に入り視界を塞いだ。 このような時に限って目薬を持っていないと思うや否や、涙が目の奥から溢れ出した。 体本来の機能が発動し、涙で異物を洗い流そうとしてくれている状態に感謝しつつ、眼球を砂埃で傷つけてしまわぬように注意…
またである。 我が家のベランダには、野鳥のお客様が度々遊びにやってくる。 引っ越す先々で、新しい出会いがあり、それはそれで楽しいのだけれど厄介なのは番いの鳩である。 彼らは、一旦、目を付けた場所は何としてでも手に入れようとするガッツを持ち合わ…
クーラーで冷えきって凍ってしまいそうな体を程よく解凍させたくてベランダへ出た。 遅い時間だったけれど、昼間同様の暑さに眩暈を起こしそうになった。 体の冷たさは一瞬で消え、すぐに室内の冷気が恋しくなる中で聞こえてくるのは、往来する自動車の走行…
パソコン画面にズラリと並んでいるのは音楽ジャンルや音楽用語。 音楽を楽しもうと思ったのではなく、振込手続きを行おうと支店名を確認していたときのこと。 私はインターネットバンキングのお世話になることが非常に多い。 未だに賛否両論あり、不安が完全…
暦上は着々と秋へ向かっているのだけれど、まだまだ残暑厳しい夏の頃である。 今朝も寝室のクーラーを止めてリビングへ移動するなり、リビングのエアコンのスイッチを押し、出出しの生温い風から外気温の高さを想像し、思わず眉間にシワを寄せてしまった。 …
久しぶりに郵便局へ行った。 局内へ入ると、程よく冷えた空間が心地よく、外気によって温められすぎた体から、熱がスーッとひいていく。 列に並びながらカウンターの奥を眺めていると、歴代の貯金箱だろうか。 円柱型のポストを模ったカラフルな貯金箱がズラ…
小さな女の子が父親に手をひかれ目の前を歩いていた。 夏らしい真っ白なワンピースをまとっており、右手には、いや、右腕には真っ赤なイチゴ味であろうかき氷が抱えられていた。 大事なそれを落とさぬように何度も視線を向けながら小脇に抱え込む姿が可愛ら…
日陰を探して裏道を選びながら目的地へ向かっていたときのことだ。 レトロな雰囲気の小路に入り込み、古い映画のワンシーンに使われていそうな景色に出会った。 外に並べられた沢山の鉢植えは、水をあげたばかりなのだろう。 水滴がついたままになっており、…
少し遅めの梅雨明けの後に、帳尻を合わせるかのように押し寄せてきた今年の暑さに半ば項垂れながら歩いていると、 キャンプかBBQか、はたまた海にでも持って行くのか、軽装の集団が大きなスイカを数個、車に積み込んでいるところを目にした。 この暑さは…
その日は、昼間の青が和らいだ空に淡いオレンジ色が溶け込み出した夕暮れ時、500メートルほど続く一直線の道を目的地へと向かって歩いていた。 そろそろ涼しくなっても良い時間帯だったけれど、昼間の熱気が辺りに充満しており、蝉も鳴き止まぬままである…
幸せのレシピ集へ足を運んで下さっている皆様へ こんにちは。 こちらで執筆させていただいております柊希と申します。 しばらくの間、席を外しておりましたが、明日8/18より通常運転致します。 いつでも、お気軽に、ふらり、お立ち寄りいただければ幸いで…
幸せのレシピ集へ足を運んで下さっている皆様へ こんにちは。 こちらで執筆させていただいております柊希と申します。 いつも、皆さんの大切なお時間を使ってお越しくださいまして、ありがとうございます。 皆さんが残して下さった足跡の全て、私のタカラモ…
立派な青紫蘇を豪快に刻み、わしゃわしゃっとほぐしたものを様々なメニューにドンッと乗っけるのが好きだ。 その量は、紫蘇嫌いの方が目にしたら「そんなにたくさん乗せないでよ」とクレームが入るくらいの量であれば、尚良し、である。 その日も、ザクザク…
すれ違った人たちから「最近、涙脆くなった」というフレーズが聞こえた。 時折、耳にするフレーズである。 他にも「年齢と共に涙腺が緩んできて」といった表現が使われることもあるけれど、医療従事者である知人の話によると、涙腺というものは弱くなったり…
寝具売場の前を通ると、い草の香りがした。 い草の香りが持つ破壊力はこれほど強いものだっただろうかと思い返してしまうほど、全身の力がゆるゆると抜けていくのを感じた。 そして、あっという間に骨抜きにされてしまった私は、用事もないのに寝具売場に寄…
次第に音量が増していく小鳥のさえずりは、私が愛用している目覚ましアラーム音である。 無機質な音で目覚めるのは何だかちょっと……。 かといって、リズミカルなメロディーや穏やかすぎるメロディーも何だか違う。 そのようなことを思いながら幾つかのアラー…
夜店から漂ってくるソースの香りは、どうしてこうも人を高揚させるのだろうか。 空港内や駅構内の何処かから漂ってくるスパイシーなカレーの香りもそうである。 自宅で使うそれらと大差ないように思うのだけれど、感じ方には大きな違いがあるように思う。 そ…
今にも雨が降り出しそうなその日、私は傘を持たずに家を出た。 荷物を増やしたくないという思いと、傘の置き忘れを防ぎたい思いもあったけれど、一番は移動中に降られることは無いだろうという安易な考えである。 生温い風に顔を撫でられながら、幾つかの場…
暑い日が増えてくると「素麺に手を伸ばす機会が増える」と耳にする。 食べるまでの準備が簡単で、時間もかからないという魅力を筆頭に、様々な薬味と合わせたり、ひと手間加えることで生まれるバリエーションの豊かさも素麺の魅力である。 しかし、暑さによ…
昨年の今頃は、自分の命を守るための水分補給をといった内容の文言を幾度となく見聞きしたけれど、今年の夏は昨年のそれとは少し違うようである。 例年通りとはいかない夏を前に、訪れる季節にも気分や表情、性格のようなものがあるのだろうかと季節を擬人化…