長年愛用しているお香がいくつかあるのだけれど、
その中のひとつにロータスの香りのものがある。
マゼンタ色をした1本から繰り出される香りは
ほのかな甘みを含んだ爽やかで軽めのフローラル香だ。
ロータスのお香は人工的で強めの香りのものが多く、
自宅で使うには少々苦手だったのだけれども、
これはさりげなく香ってくれるところが気に入っている。
その日も朝のお掃除を終えてシュボッとライターの火を点してロータス香に火を点けた。
開け放った窓から流れ込む外の新鮮な空気が
ロータスの香りを部屋に広げてくれる。
自然と呼吸が深くなり体の中まで空気の入れ替えをしているような気分。
朝の香りを楽しんでいると友人から連絡が入った。
あれ?旅行中だったはずなのだけれども。
そう思って電話に出ると「ごめん、蓮の写真送れない」との第一声が耳の奥にキーンと響いた。
ロータス繋がりか……と小さな偶然に意識を向けていると
友人がマシンガンのように話し始めた。
なんでも、旅行中に夏の風物詩の蓮を見る予定だったそうなのだけれども、
蓮が全滅していて殺風景なただの池のみが目の前に広がっているのだという。
蓮の花が大好きな友人にとってはさぞかし残念な出来事だっただろう。
友人が落ち着きを見届けて旅行へ戻る友人の背中を電話越しに見送った。
蓮の花が全滅している理由も簡単に聞いたのだけれども
電話を切った後も何となく気になり、自分なりに調べてみることにした。
すると、全国の至る所で蓮が育たず観光事業にも影響がでているという事例が
ちらほらと目に飛び込んできましたので、
本日のお話しコードは「蓮」でまいりましょうか。
この急に蓮が育たなくなった原因のひとつとして挙げられているのが、
蓮の茎などを食べる外来種の亀が増えたのでは?ということのようです。
外来種の亀の調査結果が今年の4月に発表されたようなのですが、
その数は、全国に存在している日本の固有の亀の約8倍まで増えており、
観光被害だけに留まらず農作物にまで被害を及ぼしているようです。
もちろん、外来種の亀だけで蓮の観光地とされているような大きな池の蓮を
全て食べつくしきることは考えにくいため、
ザリガニや鯉なども一緒になって食害を起こしているという見方もあるようですが、
生態系に何らかの変化が起こりつつあるのかもしれません。
何気ないように思えたことが、私たちの日常を少しずつ変えていくのかもしれません。
いいことも、そうでないことも。
そのようなことをぼんやりと思った出来事でした。
蓮に似た植物に睡蓮がありますが、
本日のお話しコードにもなっている「蓮」は、葉っぱに切れ込みがありません。
切れ込み無しは「蓮」、切れ込み有りは「睡蓮」と覚えておいてくださいませ。
暑い日々が続いておりますが、
ここへ足を運んでくださった素敵レディーの皆さんがHappy&Smileでありますように☆彡
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