幸せのレシピ集

cawaiiとみんなでつくる幸せのレシピ集。皆様の毎日に幸せや歓びや感動が溢れますように。

どのご家庭にも置いてあるサランラップは、もとは軍事アイテムだったそうです。

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中途半端に残ってしまったお野菜を包んで保存しようと

食品用のラップを手にして勢いよく引き出した……が、

ラップの芯がカラカラっと乾いた音を立てながらラップケースの中で暴れた。

あとちょっとだったのに、と行き場のない悔しさを胸に

お野菜を包むには足りないラップのエンド部分を眺めた。

 

多くのご家庭で使用されている食品用ラップのひとつにサランラップがありますが、

このラップ、もとは軍事用品に使われていたことをご存じでしょうか。

私はてっきり初めから食品用に開発されたものだと思っていたのですが違ったようなのです。

軍事用品にどのように使用されていたのかと言いますと、

銃や銃に使用する銃弾などを湿気から守る役目、

虫刺されから兵隊を守る為の蚊帳の役目、

靴の中に水が浸入しないようにする靴の中敷きの役目、

に使うためにアメリカで開発されたアイテムでした。

 

しかし、戦争が終わりサランラップの用途が無くなります。

ラップを作っていたメーカーの方々のお宅には、

このラップがゴロゴロとあったのかもしれませんね。

お役御免となっていたサランラップが再びお役目を授かる瞬間が訪れたのです。

ある日、ラップメーカーの職長の2人が奥さんを同伴して

一緒にピクニックへでかけたのだそう。

この時、一人の奥様が会社でご主人の会社で開発したラップフィルムで

レタスを包んで持っていったのです。

この発想はサランラップに第二のお役目を授けただけでなく、

職長の2人にも新たな風を呼び起こし2人は新たな会社を設立しました。

そこでは、ダウケミカル社の樹脂のロールを使って食品用ラップが開発されたそうです。

これが現在私たちが使用している「サランラップ」の始まりです。

 

日本で言う「サランラップ」は食品を保存するために包むラップフィルムの商品名で、

アメリカのダウケミカル社と旭化成ケミカルズの共有の登録商標です。

そして、このサランラップと言う商品名。

始めはラップフィルムなどと呼ばれていたらしいのですが、

新たな会社を設立した両人の奥様の名が「サラさん」と「アンさん」だったため、

2人の名を取ってサランラップと名付けられました。

満を持して家庭用として売り出されるわけですが、

奥様のレタスを包む発想から生まれたラップです。

世の中の奥様方の心を射止めないはずがありません。

結果、日本に居る私たちにとっても、あると便利なキッチンアイテムの一つとして定着したようです。

 

現在も食品用ラップとしてだけではなく、お掃除の際の補助アイテムとして使用したり

美容ケアの便利アイテムとして使用したりと幅広いシーンで活躍中のラップ。

一時はお役御免となっていましたが、現在は本領発揮中といったところでしょうか。

食品用に再改良されたラップではありますが、

私たちが思っている以上に幅広い用途で使うことができるアイテムなのかもしれません。

私たちの身の回りに当たり前のように在るアイテムをサラさん、アンさんように自由な発想で見直してみると、意外な発見があるのかもしれませんね。

画像出典:https://jp.pinterest.com/